ところが、選管からは一切そういった指示は出ていないという。さらに念のため、小平忠正委員長ら選管の議員側にも確認を重ねた。それでも回答は同じ、選管のどの議員も、どの秘書も指示は出していないという。
その後、党大会の会場に到着するや、七尾氏に確認し、さらに田中氏にも確認、改めて中央選管委員長の秘書のK氏に電話し、会場内で直接会ったのだ。
K氏は今回の大会において、繰り返しフリーランスやネットメディアのために便宜を図り、オープン化に努力してくれたスタッフのひとりだ。代表選初日、記者クラブ縛りの連絡方式を改善してくれたのもこのK氏である。
そのK氏に直接会って事情を知らされていないことを確認すると、今度は、筆者は党幹部のT氏に問い合わせた。
T氏も知らないという。いったいどうなっているのか。確かに、ネット記者らには広報担当のO職員らから「ネット生中継禁止」の連絡が入っている。このあたりで大方の「犯人像」については予想できた。
議員席のロープをまたぐと、筆者は大会実行本部に押しかけていった。そこで党職員のH氏と対面、事情を聞いたのだ。
「今大会は党のホームページで動画を流します。だから、ネットの生放送にはご遠慮願うことにしました」
許せない! 与党になったとたんの
記者クラブメディア優遇
すかさず、筆者は言い返した。
「ではなぜ、記者クラブメディアのTBSのUst中継だけ許可するんだ。どういうことだ、説明しろ。完全なダブルスタンダードだろ。ふざけるのもいいかげんにしろ。いったい何を考えているんだ。だいたい野党時代から神保さんのビデオニュースドットコムなど、ネットメディアにオープンにしてきた実績があるから、こうやってみんなやってきているんじゃないか。それを与党になった途端、いきなりこれまで万年野党だと馬鹿にしてきた記者クラブメディアだけを優先するというのはあまりにおかしい。それなら自民党と変わらないじゃないか。誰が決めたんだ。ここに呼んでこい!」