黒ひげ男性危機一髪！頭に刺さったナイフの除去に成功

　ブラジルの２９歳の男性がこのほど、３年間も頭部に刺さった状態になっていたナイフの刃を取り除く手術を受けた。２００７年に何者かに襲撃され、長さ１０センチもの刃を頭に埋めたまま“奇跡的に”生活していたが、頭痛がひどいため除去手術を決意。手術は見事成功し、文字通り頭を痛め続けた“死への恐怖”から解放された。

　２４日に地元メディアの取材を受けた男性は、ゾッとする写真を見せた。手術前の自身の頭の内部を撮ったＸ線写真には、額の辺りから頭の中央まで突き刺さったナイフの刃の鋭利な形が、くっきり。これで３年も生活し、手術が成功したのは奇跡的…そう思わせるには十分な写真だった。

　“頭をスッキリ”させることに成功したのは、ブラジル北東部に住むタイヤ修理工のエデイウソン・ナシメントさん（２９）。発端は２００７年にさかのぼる。

　訪れたバーで、ほかの客とけんかしたナシメントさんは、家に帰った際、何者かの襲撃を受け、頭にナイフを深く突き刺されてしまった。すぐに病院で治療を受けたが、医師は「刃を抜くと、脳に傷を付けてしまう恐れがある」として、柄の部分だけを取り除き、約１０センチの刃はそのまま頭の中に残したという。

　以来、激しい頭痛に悩まされるようになった。そもそも、刃を残したまま生きられたことが不思議だが、現地報道によると右脳と左脳の間など、重要な部位のすき間に、奇跡的に刃が収まっていたとみられる。だが、さびが進み細片に分かれると危険が増すため、このたび、手術を決意した。

　２１日にレシフェ市の大学病院で行われた手術は、３時間に及んだ。金属の刃が動くと脳を傷つける恐れがあるため、事前にＭＲＩ（磁気共鳴画像）を使えないなどの障害を乗り越え、見事に成功。順調なら今週中に退院できる予定だ。

　ナシメントさんは、病院で「ドクターは手術前に、悪くなる、変わらない、良くなる、という３つの可能性があると言った。３つ目になって最高の気分だよ。痛みは少なくなった」とコメント。「これで普通の父親として暮らせる」と、３人の娘が待つ家に戻る日を楽しみにしている。

（2010年9月27日06時02分  スポーツ報知）

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