2010年9月27日20時5分
[香港 27日 ロイター] ムーディーズは27日、中国4大銀行の格付け見通しを「ポジティブ」から「安定的」に引き下げた。不動産市場が低下基調にあるため、不良資産が増大する可能性を理由として指摘した。
中国工商銀行<1398.HK><601398.SS>、中国建設銀行<0939.HK><601328.SS>、中国銀行<3988.HK><601988.SS>、中国農業銀行<1288.HK><601288.SS>の4行について、長期預金および上位無担保格付けA1を確認した。
ムーディーズは、想定される非常に強い政府支援が格付けを支援しているが、基調的な信用面でのファンダメンタルズの改善がないため債務・預金格付けが格上げされるとは見込まれないと指摘。特に景気対策として09年から10年初めに実行された政府主導の融資を、景気鈍化局面での懸念材料として挙げた。