2006/8/1丹沢小川谷廊下沢登り
沢登り愛好者の、誰に聞いても「もう一度行きたい」という小川谷は丹沢の人気ナンバー1といっても良いでしょう。
白く美しい花崗岩の岩肌を持つゴルジュ帯、豊富な水量、適度な滝、アプローチの良さ、藪漕ぎなし、下山が楽、等々、幹事さんも大喜びの優等生な沢なのです。
中級以上のグループであれば、メインロープは出さずに終わることでしょう。ただし、初心者同行の場合、40〜50mのザイルの用意が欲しいところです。
 
コースタイム(ザイルを出さなかったので早めです) 西丹沢県民の森(9:15)-F1(9:40)-つるつるの大岩(11:00)-壊れた堰堤(12:45)-最後の堰堤(12:55)-西丹沢県民の森(14:45)
 

 

丹沢湖経由、ユーシンロッジに向かう道を途中、左に折れ、西丹沢県民の森を目指す。穴ノ平橋手前の大きな駐車スペースに車を止める。
写真は駐車スペースから見た西丹沢県民の森

ここから少し車道を下ると、赤テープと踏み跡があり、尾根状の広場から左の沢へ下る。
 

 

沢への下りはかなり急斜面。沢まで下りれば歩きやすい

 

さらに堰堤横のはしごを下る

 

すぐに小川谷の本流に出る。

 

ここがスタートの2m滝。右から簡単に越せる

 

すぐに出てくる大岩。ここも右から行った。

 

樋状の滝を行く。水量が程よく、楽しい。

 

滝の直登にこだわらなければ、易しいルートも、とれる。

 

意外と怖い丸木渡り。

 

ワナバ沢を右に分けた後の河原。次の滝が小さく見える。

 

ツッパリを使って抜ける

 

第2ゴルジュ帯の中の滝。ここは悪い。特に滝の落ち口あたりを抜ける部分がいやらしい。

 

スリングをつかみながら慎重にトラバースしてゆく。確実なスタンスが乏しいので、フリクションを信じて立ちこむ。

自信のない場合は右から巻ける。その場合なるべく低めに高巻く事。

 

その後は問題なく、ゴルジュ突破。

 

これが有名な「つるつるの大岩」

 

ここは中段にスリングがかかっているが、そこまでがなかなか行けない。特に今回は、砂がのっており、全然無理。

 

やむをえず、左側から回り込み、強引にスリングを掴み、クリアー。

 

崖一面にイワタバコが群生している。

 

こんな感じで、トラバースしてゆく。

 

有効なホールドは苔がはげているのですぐ分る。意外と水中に良いスタンスがあることが多いので、注目してみよう

 

この滝も難しい。スリングを頼りに右側を直登すると高さがでてしまう。
今回は水を浴びながら水流沿いに角を進んだ

 

この棚に上がれば一安心だが、スリップに注意。

 

そして登場する「2段20mの石棚」。これはさすがに直登は無理なので左から巻くことにする。

ここで初心者がいる場合、長いザイルが必要。垂直に近い壁を真直ぐに30mほど登る事になる。

岩に慣れていればノーザイルでもOK

 

中間地点から見上げたところ。スタンス、ホールド共に豊富。

 

さらにゴルジュが続く。足の長さが勝負の分かれ目となる。

 

デッチ沢が合流する滝。水流が多いので一瞬考えるが、左のデッチ沢には次の写真の堰堤が見えているのですぐ分る。進むのは右。

 

デッチ沢の堰堤

 

楽しい遡行もラストを迎えました。最後の滝の背後に「左の崩れた堰堤」が見えます。

 

最後の滝も、やや手強いです。スリングが壁中央に下がっていて、スリング通りに直登すると乗り越えが悪い。

ここは、水に濡れる覚悟で水流のすぐ右を進むと、スタンス、ホールドが隠れています。

 

これが終了地点の、「左の崩れた堰堤」。良くこんな山の中に堰堤を作ったものです。

 

崩れた堰堤をくぐる。

 

すると開けた河原となり、もう1つ堰堤が出ます。この堰堤の下が道となっているので、ここを左に進めば出発地に戻れます。

 

所で、本日の店長のいでたちはノースフェイスのサポートタイツ「BIOTEX」とファイントラックの「ストームゴージュショーツ」。どちらも水はけが最高に良く、昼ごはんを食べている間に乾いてしまいます。そのため着替えは不要で、靴だけ履き替えて下山です。

 

下山路が少し分りにくいのですが、川を左に上がり、開けた所を越えて踏み跡を頼りに斜面を登ると、しっかり踏まれた道に飛び出します。

 

一部崩壊などがありますが、割と歩きやすい道を1時間も歩かずに林道が上から見えてきます

 

そのまま踏み跡をたどれば自然に広い道に導かれます。

ここからすぐで西丹沢県民の森に到着です。

丹沢の沢としては画期的にスムースな下山です。沢靴のままでの下山も可能でしょう。

 

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