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  幻想郷訪問録 作者:黒羽
感想の中で隆二を出して欲しいというご意見がありましたので、出してみました。愛すべき紳士の再臨。

ぞして相変わらずのロークオリティでお届けしております。
地底の鬼と変態
side Hujiwara

橋の上での戦闘は、正直テンションが高すぎたと思う。うん、きっとあれだ。妖怪の闘争本能が騒いだんだろう。なんだか無性に暴れたくてウズウズしているが、理性を総動員して本能を沈める。俺が本気で大暴れしたら絶対に岩盤が崩落する。

「けどなぁ...あんなの見たら余計に暴れたくなるんだよなぁ...」

 困ったな。俺こんなに好戦的じゃなかったはずだろ。やっぱりゆうかりんの血のせいか? うん、十二分にありえる。
 あ、ちなみに見てるのは...

「あはは! あんたやるねぇ! さっきの巫女なんかよりずっと面白いよ!!」
「一つ積んでは乳のため。二つ積んでは尻のため。三つ積んでは太もものため!」

 一本角の鬼で、体操服にブルマというすばらしい格好をしたお姉さんと殴り合いを繰り広げている我が友人の隆二君。通称変態という名の紳士。なんでこんな所に居るのやら。というか、その言葉は明らかな変態だからやめたほうがいいと思う。

「鬼と本気の殴り合いするって...隆二は化け物か」

 ウズウズしてたまらない。暴れたくてたまらない。

「俺が勝ったら乳揉ませー!」

 おお、出た隆二の右ストレート。数多の不良を地面に沈めてきた伝説の右。当たれば致命的。

「おっと、危ない危ない。拳で岩を砕くって、あんた本当に人間かい?」

 けど、それを避ける鬼の方もなかなか...やばい、面白そう。動きたくて仕方がない。

 side out

side Ryuji

目が覚めたら、そこは知らない天井というか岩盤が広がっていた。

「あっるぇ~?」

 おかしいな。確か俺は全裸で罪袋を被ってカラオケでゆかりんファンタジアを熱唱してたはずなのに、なんでこんなところに? しかもマトモな服を着てるし。おかしいよな、うん。

「はっ! もしやこれが噂のキャトルミューティレーションか!?」

 ...ってなわけないか。マジでそうだったら今頃わけのわからん宇宙船の中のはずだ。ああ、ツマンネ。周りはなんか賑やかで繁華街っぽいけどむさくるしい男ばっかだし。

「ウホッ、いい男。やらないか」 
「謹んで辞退させていただきます」

 俺は紳士だが、男色なんぞに興味はない。もっと他をあたれ。刀弥とか刀弥とか刀弥とかリア充とか。

「まあそう照れるな。ちょうどそこに公衆厠があるぜ」
「あ、あんなところにガチムキの森の妖精が!」

 身(尻)に危険を感じたので、適当な方向を指差して大声で叫ぶ。

「なんだとぅ!?」
「ザ・ワールド! 時よ止まれ」

 ピシッと一瞬で動かなくなる世界。しかし、これにはヒジョーに残念な弱点がある。漫画で見たことしか使えねーし、アレンジも利かない。そういうわけで、10秒しか止められない。10秒の間にこの男色から逃れなければならない。

 故に、全力疾走する。地面を蹴って空を飛び、一気に、一直線に逃げ出す。

「10秒。そして時は動き出す」

 空中にとどまり、あたりを見回す。ふぅ...あ~よかった。あのホモからは無事に逃げれたようだ。

「んん? ウホッ、いい乳発見!!」

 はるか遠くに体操服を着た巨乳の美女が居るのを、俺の目は逃さなかった。視界のすみっこにホコリ程度の大きさにしか見えなかったのに、それをズームして美女と判断した我が視覚に死角なし。さすが美女センサー。しかもあれは虚乳ではなく、まぎれもない巨乳。これを逃して何が男か!

「お姐さーん!!」

 音速を超えた速度で一気に近寄る。物理法則? 音速の壁? んなこと知ったこっちゃない。俺の煩悩はありとあらゆる法則を無視するぜ!

「ひゃっほーい!」
「おわっ!?」

 とっさのところで避けられたが、まあいい。この距離でならいつでも乳を狙える。グヘヘ...グヘヘヘヘヘ......

「なんだ、人間じゃないか。巫女にしても魔女にしても、今日は本当に人間をよく見かけるねぇ。にしても、あんたなんだい。いきなり出てきて後ろから飛びつこうとして」
「お姉さんの乳にほれました。是非揉ませてください」

 迷うことなく言い切る。オッパイは正義。巨乳ツルペタ絶壁なんでもきやがれ。あ、でも男の娘は勘弁な。

「......すまない、よく聞こえなかったんでもー一度言ってくれるかい?」
「お姉さんの乳にほれました。是非揉ませてください」

 キリッとした表情で言い切る。こういうのはしっかり言ったほうが勝ち。

「アホか!」
「ヒデブッ!?」

 顔面をストレートで捉えられて水平方向にぶっ飛ぶ。流石は鬼の怪力。スッゲー痛い。駄菓子菓子、この程度で引き下がるほどオレの煩悩は浅くない! むしろこの程度の痛みなら大歓迎だ! もっと殴れ!!

「...あー、すまない。強く殴りすぎたか?」
「いえ、むしろもっと殴ってください」
「頭大丈夫か?」
「もとからこんなのです。来ないなら...こっちから行くぜ! オラァ!」

 全力で乳めがけてダイブする。オッパイは正義だ!

(そして冒頭に戻る)
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