幻想郷ツアー 旅行の終わり
side Toya
場所は紅魔館の地下。現在レミリアにルパンダイブで迫った馬鹿を磔にしている。
「は~な~せ~~!!」
「却下だ阿呆。今の状態のお前を放したらどうなるかわかったもんじゃない。おとなしく磔にされてろ」
全く、お前がここまで救いようの無い変態だとは思わなかったぞ。隆二。
「失礼な!俺は紳士だ」
「はいはい、変態という名の紳士だな。変態は十字架に磔にされましたと」
頭のすぐ横を掠めるようにダーツを投げる。悲鳴を上げているが無視。事前に警告したのに聞かなかったこいつが悪い。
「ところで、一つ聞きたいことがある」
「ん?なんだ?」
「去勢されるのと女になるの、どっちがお望みだ?今なら腕のいい医者を紹介してやるが。ちなみに無免許だ」
永琳さんにこんなことを頼むのはさすがに気が引けるので、以前俺が事故で女になった際のデータを使うことにする。まあ、どちらを選んだにせよ男でいられなくなるのは確かだ。
「正気か?もしくは狂ったか?Are you NUTS?ちなみにどっちもお断り」
「残念ながら正気だ。そしてその選択肢は入ってない」
ダーツを一本股間に投げる。もちろん外してあるが。
「...ごめんなさい!出来心だったんです!!」
「阿呆。許すわけ無いだろう」
またダーツを投げる。ナイフだとうっかり当てたときに大惨事になるからな。
「で、最終的にどっちがいいんだ?」
「女にしてくれ。女湯に堂々と入れるからな」
「...筋金入りの変態だな」
「変態は褒め言葉だ」
...呆れた、ここまで我を通せるやつは見たことも聞いたことも無い。生まれた時代が違えばきっとお前は革命家だ。
「馬鹿は死ななければ治らないという話はよく聞くが、変態はどうなんだろうな」
「そりゃもちろん、死んでも治らないに決まってる」
「そうか。なら去勢しないとな。麻酔は無いが勘弁してくれ」
「ちょ!履歴書に性別書き込むときに困るだろ!!」
「なら履歴書の必要の無いところに就職すればいいだろう。
さて、言い残すことは無いか?」
ナイフを構え、狙いを定めながら聞く。まあ、どちらにせよ去勢することには変わりないが。
「我が人生にい「そうか。なら男として死ね」NOoooooooooo~!!!」
おっと、手元が狂って去勢し損ねた。狙ったところから十センチほど下にずれたな。
「今度こそ...」
今度は外さないために能力で当たった結果を作る。これで外すことは絶対にない。
「すまんかった!!反省もしてるし後悔もしてる!だから許してくれ!!」
「本当か?」
「本当だ」
...これで信用できないのがこいつの恐ろしいところ。普段ならこれで許すところだが、油断はできない。釘を刺しておくに越したことは無いだろう。
「次にやったらスキマ送りの上で去勢するからな」
「う~す」
「はぁ...」
本気でわかってるのか気になるところだが、これ以上やっても意味はなさそうだ。
「なあなあ、これ外してくれね?」
「そうだな。しっかり反省したように見えないが、表面上だけでも反省してるし...そろそろいいだろう」
指を鳴らして拘束を解く。これ以上は無意味だろう。
「は~...女性から与えられる苦痛なら大歓迎だが、男はノーサンキューだっての」
「なるほど、そんなに去勢されたいか」
即座にナイフを構えて脅す。暴走すれば止まらない車があるのなら、暴走する前にスクラップにすれば言いだけの話。
「サーセンっした!!」
そしてその場で土下座する隆二。幽香にでも渡せば問題は解決するのだろうが、一応自分で連れてきた客だ。死んでもらうわけにもいかない。
やれやれ、困ったものだ。
......そしてそのまま時刻は夜中へ。
取り合えず宿に全員を集め、それぞれ今日あったことを報告しあった。
だが、藤原の言動が少し不自然だったので外へ連れ出してみる。
「藤原、何があったか正直に言ってみろ」
「あ~...いや、その、なんと言うかな?」
...?夜でよく目が見えないからか、感覚が鋭敏になっているようだ。おかげで藤原の存在の格が、昼間よりも明らかに大きくなっているのがよくわかる。
「なるほど」
目に霊力を集めてもう一度藤原を視る。妖力と霊力と魔力と、あと神力か。俺と似たような存在になってるな。
「人間卒業おめでとう。ついでに童○卒業おめでとう。神と契りを結ぶだなんて、ここ幻想郷でも前代未聞だぞ」
特に何らかのアイテムを持っているわけでもないし、加護のある物を持っているわけでもない。となれば結論は一つだろう。
「ぬあ!なぜそれを!!」
「そうだな、視ればわかる」
俺と天はかなり薄いつながりだが、こいつは加護がつくほど強い繋がりを作っている。となると、相手は神奈子で、回数は少なくとも三回以上。
「クックック...お前もなかなかやるな」
「誑しのお前にだけは言われたくはない言葉だな」
「それはどうでもいい。面白いことに神奈子の神力と幽香の妖力が拮抗する形で今の状態を保ってる。つまり、今のお前は半分人間、四分の一妖怪、四分の一神だ。どれが何を淘汰するかによって人間か否かが変わる」
俺が能力で押さえ込めば人として存在できるだろうが、このままにしておいたほうが面白そうだ。頼られなければ放置の方向で。
「半人半妖になるか、半人半神となるか」
「半神半妖という可能性もある。もしかすると奇跡的に今の状態で安定するかもしれない。まあ、どうなっても幻想郷は全てを受け入れる。そこまで気にする必要は無い」
「外の世界ではどうなんだ?」
「さあな、完全に人で無くなれば世界から排除される可能性も十分ある」
世界から存在しないと定義されたものの最後に行き着く楽園がここ幻想郷だから。もしも藤原が完全に人で無くなれば、この最後の楽園へと追いやられるだろう。
「どうにかできないか?」
「無理だ。いくら俺でも世界の意思、六十億の人類の常識に抗うのはな」
というのは嘘。存在の結果を少しだけ操ればいくらでも誤魔化せる。
「そうか。ならなんでお前は外に居られるんだ?」
「良くも悪くも人だからな」
「どうして人で居られる?お前の性格は言っちゃ悪いが人間らしくない」
「性格と存在理由は関係が無いだろう。俺は人でありたいと願っているから人でいる。満足のいく回答だったか?」
「軽くゲシュタルト崩壊起こしそうだ」
「それはよかった。では、良い夢を」
「そうだな。また明日」
そう言って宿へと戻る藤原。そういえば...
「あ、お前ら宿題はいいのか?確か山ほど出てたはずだが。明日で連休は終わるぞ?」
「ぬああぁぁぁ~!!てめえ!最後の最後で嫌なこと思い出させてくれたな!!」
「ちなみに俺は終わってる。じゃあな」
嫌がらせをした後というのは実に気分がいい。癖になりそうだ。
なんか、すごくgdgdです。質が落ちているような気が...もしやこれが俗に言うブランクというやつ!?