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  幻想郷訪問録 作者:黒羽
番外 能力についての説明(のようなもの)とそのおまけ
 ~十六夜 咲夜の能力に関する考察のようなもの

 俺の妻である十六夜咲夜、彼女の能力は『時を操る程度の能力』であり、俺のもつ能力と同じく異端であるともいえる。
 そこで、同じような異端である彼女の能力についての考察をいくつかあげてみることにした。

 まず、彼女の能力は、名前の通り時間を操るものであり、彼女の弾幕は時間を止めて投げるナイフによるものである。
 時間を操るとは言っても、時間停止以外は使用していない。というより使用できないようだ。過去に行ったり未来に行ったりという時間旅行はできないようである。
 彼女と数年過ごしてきたが、全く身体的に変化が見られないのは、体の時間を止めているからとも考えられる。
 その能力は応用で空間を操ることもできる。
 蛇足であるが、紅魔館にある大図書館も彼女の能力の応用により拡張されている。そうでなければあの量の本は入りきらないだろう。
 拡大ができるというのは、その逆である縮小も可能であると考えられる。あれだけの拡張が可能であるということは、同時にかなりの空間圧縮も可能となる。
つまり、一立方メートルの空間をミクロン単位まで圧縮すれば、その空間内に存在する物体は文字通り塵一つ残らないということである。
 これはゴミ処理のときによく使用されるらしい。

 以上 黒羽 刀弥 

「しかし、考えてみればかなりえぐい能力だ。喧嘩はしたくないな」



 

~黒羽刀弥の能力に関する考察~

 黒羽刀弥は、ここ幻想郷において最強の能力を保有していると考えられる。
 しかも、その能力は二つ。元々備わっていた能力が発展したものと、その元々備わっていた能力。
特に前者は、暗殺という分野においては無類の強さを誇る。

まず、『過程をすっ飛ばし結果を出す程度の能力』
これは一定の範囲内にいる相手に対して、殺す動作を一切取らずにに殺すことができるということ。
使用する武器が刃物である場合、得物を抜かずに相手を斬れる。得物を抜かずに心臓を貫けるということであり、かなりの脅威である。

 次に、『過程と結果を操る程度の能力』
 こちらは、使用する武器が外の世界に存在する銃という武器である場合、50mという範囲内であればどんな場所でも、好きなように銃弾を当てることができる。
頭であろうと手足であろうと、障害物に隠れようとも。


スペルカードでは『魔弾』という系統で統一されており、使用する銃器によって複数のものを用意してあるらしい。ネーミングは恐らく妹様のものを参考にしたと思われる。
蛇足であるが、本人は医者を目指しているらしく、主要臓器の位置、動脈の位置も完全に把握している。
 
しかし、本人が殺すということを嫌っているため心配する必要はないと思われる。

~パチュリー・ノレッジ著~

「それにしても、あの能力が私たちに対して『殺す』という方向で使用されれば……考えたくないわね」

恐らく、抵抗するまもなく一瞬で殺される。手も足も出ず、瞬きをするまもなく、銃弾で頭を撃ちぬかれるだろう。冷たい刃で心臓を貫かれるだろう。
いかに魔法に精通していようとも、実体を持った弾丸なので相殺することもできない。鉄の弾丸なので熱を持った日や火の魔法で溶かすこともできないことはないが、それは魔法を詠唱する暇を与えてくれたらの話。実際の殺し合いでそんな事をさせてくれるわけがない。不意打ち以外では…勝ち目は無い。

「おいおい、人のことを何だと思っているんだお前は」
「殺し合いになれば、の話よ。あなたが本気で殺すことを考えれば、実際にそうなるでしょうけどね」
「そんな事は絶対にない。それだけは言い切れる」
「もし私があなたに殺意を抱き、それを実行に移せば?」
「……それも無いな」
「なぜ?」
「お前がレミリアやフラン、そして咲夜に紫をわざわざ敵に回すようなことをするとは思えない」
「確かにその通りね。第一、貴重な実験体を無駄に殺すなんてこともしたくないし、殺すくらいなら薬の実験台にするわ」
「勘弁願いたいね」

 まあ、そんなことはしないけど。私だって馬鹿じゃない。そんなことをすればスキマ送りにされるか、レミィと妹様に跡形もなく消されるでしょうね。咲夜は…空間ごと潰されそうね。中国はどうでもいいわ。

「さて、今日は仕事も終わったし、そろそろ休憩にするよ」
「待って」
「どうした?発作でも起きそうなのか?」
「違うわよ……いつも掃除ありがとう。おかげで喘息で倒れることが少なくなったわ」

 ほんの少し。日頃の感謝を込めて渡したものはシンプルな布で包装されたチョコレートというお菓子。
本を見ながら作ったから結構簡単に作れたわ。

「どうした?頭がいかれたか?」

 ……本気でこの人間を実験台にして廃人にしてやろうかしら……

「……ああ、そういえば外ではバレンタインだったか。すっかり忘れてた」

 しばらく腕を組み、考えるそぶりを見せた後、やっとこちらの意図に気がついたようで手を伸ばしてきた。

「ありがとう」
「本によるとほわいとでーっていうのがあって、その日に1000倍返し。それが基本らしいわね」
「……せめて3倍程度が目安だと思うぞ?」

 少し呆れたように返す彼、その外見には似合わない、かなりの力を内包している。恩を売っておいて損はないだろう。
 言っておくが決して他意はない。絶対に無い。非常に重要なことなのでもう一度行っておく。他 意 な ど な い

「冗談よ」

 ホワイトデーが楽しみだ。いったいどんなものが返ってくるのか…。