さて、前回取り返しのつかないことをしてしまって、責任を取るとまで言ってしまった刀弥は、人里から妖怪の山へと足を向ける。ある一つの頼みを聞いてもらうために・・・
天狗と河童と神様と
主人公絶賛迷子中・・・
「しまった・・・天魔の住家聞いてなかったな・・・」
半ばやけになって告白してしまったとはいえ、前言撤回などできるわけが無い。
(能力を使えばできないことも無いが・・・それは責任放棄になるからな・・・)
妖怪の山に入ったのはいいが、哨戒天狗と会うこともなく、妖怪と出会うこともなく、ただただ迷うばかり・・・
空は飛べてもその状態で迷ったらどうしようもない。空は地上とは違い目印となるものが何もないので、地上の風景を見ながら飛ばなければならない。その状態で風に吹かれて目印を見失えば・・・もうお分かりだろう・・・
「完全に迷ったな・・・」
(幽香みたいな妖怪はそんなにいるわけがない・・・と、信じたい)
高度を落として飛んでいると、
「・・・音が聞こえる・・・滝か?こっちからだな」
(もしかしたら話のできる妖怪とも出会えるかもしれない。行くか)
なにやら水の落ちる音が聞こえたのでそっちへ向かう。
青年飛行中・・・
「お、滝だ滝だ」
見事な滝があった・・・のだが・・・
「誰もいないな。散々迷って見つけた可能性だったのに・・・」
「途方にくれているところ悪いけど、ここは妖怪の山だよ?天狗に見つかったら危ないと思うよ?」
(ん?だれだ・・・)
「すまないな、だが、その心配は必要ない。
その天狗の長に話があってきたんだからな」
こんな所に人間がいるわけがないので、おそらく妖怪だろうと思い、振り向く
「悪いことは言わないから、そんな冗談はやめてくれないかな?盟友に死なれるのはあまり気分のいいもんじゃないんだ」
「冗談ではないよ。君は妖怪の山に出入りを許された人間がいるって話、聞いてないのかい?」
おそらくまだだろう。
いくら天狗の情報伝達のスピードが速いとは行っても、所詮口伝だ。
電気信号の送信とは違い、いくらか誤差が出たり、行き届いていなかったりしてもおかしくはない
「その話が本当だとしたら、なんでその人間がここにいるのか聞いてもいいかな?」
「一言で言えば、道、いや、空に迷った。かな?」
我ながらうまいことを言った。座布団一枚!
「プッククク・・・」
「笑いをこらえているところ悪いが、天魔のところまで案内してくれると助かる。
どうやら前の一件で天狗に怖がられているみたいでね」
「そういえば椛がそんなこと言ってたような気がするね」
「自己紹介がまだだったな。俺は黒羽刀弥。人間だ」
もはや定番となった挨拶を交わす
「私は河城にとり。人間の盟友である河童さ。今後ともよろしく」
「さ、案内してくれるかな?」
「私は知らないけど、文や椛なら知ってると思うよ?」
そういって二人のところに案内してもらうことに
青年&河童移動中・・・
「もーみーじー!」
「なんだいにと・・・ヒ!」
「一日ぶりだな?」
「ななな、なんであなたがここに~?!」
「天魔に用があるんだが、何処に住んでいるのかが分からなくてな、案内してくれるか?」
「~~~~~~!!!!(声に出せない悲鳴)」
「なんだそのム○クの叫びみたいな表情」
外の人間が見たら間違いなくそう言うだろう。まるでこの世の終わりが来たような表情だ・・・
「どうしたんですかもみ、~~~~~~!!!!(同上)」
部下の悲鳴を聞き、現れるなりいきなり叫び声を上げて反転して飛んでいく射命丸。
「人の顔を見ていきなり逃げるなんて、いけない子だ・・・そんなにお仕置きしてほしいのかな?」
逃げようとするところを頭を鷲掴みにし、逃がさない
「イヤ~~~~~!!!!!!!!!!羽もがれる~~~~~~~!!!!!!!!!」
失礼な、もう許しただろう。前はする気だったが・・・
「少し黙れ」
拳骨一発
「⑨~~~」
もう一発
「いた!」
「冗談はさておき、天魔のところへ案内してくれないか?」
「え?お仕置きはしないんですか?」
涙目の射命丸
「してほしいのか?」
「滅相もない!!!」
涙目ですごい勢いで首を横に振る射命丸。張子の虎みたいで面白いが、このままにしておいても用事が済まないので本題に入る
「さっき言ったことの返答は?」
「ハイ!!!喜んでご案内させていただきます!!!!」
そんな嫌そうな顔しなくても・・・
「椛、にとり、お前たちも来るか?」
「う~ん、私は早く帰って新しい発明に取り掛からなきゃいけないし~・・・」
「わ、私はいいです!!」
なるほど、にとりは発明家だったのか・・・どうりであんなでかいバッグ背負ってるわけだ・・・
「それじゃ、行くぞ」
「は、はい!」
天狗案内中・・・・・・
「天満様!刀弥様をお連れしました!」
「やっほー。一日ぶりだな」
「ああ、それで、なんのようじゃ?」
「そうだな・・・大事な話だから天狗を全員集めてくれ」。話はそれからだ」
「うむ、射命丸行って来い」
「・・・・・・わかりましたよ・・・行きますよ・・・行かせてもらいますよ・・・拒否権ないですからね」
「さて、天魔、大事な話というのはな、」
「なんじゃ、言うてみい」
「妖怪の山で、三年後、結婚式を挙げさせてほしい」
「・・・・・は?」
「だから、今から三年後、ここで、結婚式を挙げさせてほしい」
「なんでまた、この山で?」
「相手が相手だからな・・・隙間妖怪や吸血鬼姉妹とその従者の結婚式を人里で挙げるわけにはいかないだろう・・・
もちろん礼はする。内容によるが、大抵の事はしよう」
「ハッハッハ!やはり面白いやつよのう、おぬしは。
しかしそれは山の天狗全員に聞いて見なければならん。それからでもよいか?」
「ああ、そのために全員を集めてくれといったんだ」
「そうじゃな」
あとは、決めてもらうだけだ
「それじゃ、俺はこれで、外での生活もあるからな・・・また来週答えを聞きに来る。それまでには何とかして決めておいてくれると助かる。時間がかかればそれだけ決議も鈍くなるからな。じゃ、頼んだぞ、友人(天狗)?」
そういってその場を去る・・・さて、式をあげた後のことでも考えておくか
Side Tenma
「くくく・・・本格的にわしのことを友と認めよったか・・・いいじゃろう友よ!!必ずこの山で挙式させてやろう!この天狗の長の名にかけて!!」
Side Out
「さて、天魔のやつ。うまく纏めてくれればいいんだが・・・」
一人ぼやきながら博霊大結界に近づき、本来なら越えることのできないその壁の向こうを能力の範囲内に収め、『結界の外にいる』という結果を出す・・・目を閉じて、集中・・・
目を開くとそこは結界の外。成功だ。さて、家に戻ろうか・・・・
山を降りて、バスを乗り継ぎ電車を乗り継ぎ・・・3時間ほどかけて家に到着・・・したのはいいのだが、
「すみません。あなたはいったい何処のどなたでしょうか?」
見知らぬ少女がいた。本来なら、人の家に勝手に入ったクソガキとして容赦なく放り出すところだが、この少女にはそうさせないなんともいえない威厳がある。
まずは状況の説明をしよう。まず家に入るなり、少女が鎮座していた・・・鍵は閉めていた。しかも、こんな『神々しい』少女が俺の家にいるのはおかしい。確かに幻想郷から帰ってきたときには色々な『不可視の力』を感じれるようにはなっていたし、変なもの(妙なオーラを放つ猫など)が学校の途中でこっちを凝視していたり、近所の壊れた神社の御神木から神々しいオーラを感じたり・・・ん?
(そういえば、この少女の雰囲気・・・あの御神木に似ているところがある・・・)
「なんじゃ、わらわの顔になにかついておるのか?そのような顔をして」
「もしかして、あなたは、あそこの壊れた神社の御神木でいらっしゃいますか?」
「そのとおり。厳密に言えば御神木にささげられた人柱に信仰が集まって神になったものじゃ。おぬしについた匂いで眠っておったところを起こされての」
・・・ビンゴ。しかも神様ときやがった
「で、その神様がこのような一人間に何の御用でいらっしゃいますか?」
「特になにも」
・・・・・・・・・・・・・・・・・胃が痛い・・・・・・・・
「・・・スキマ、いるんだろう・・・出て来い」
「あら、よくわかったわね」
「どうでもいいから、この神様の相手をしてくれ・・・俺には正直(礼儀正しくするのには)荷が重い」
「そんなにかしこまらなくても良いのじゃが・・・」
そうか・・・よかった
「特に何もないのなら、なんで俺の家に?」
「おぬし以外の人間にはおそらくわらわは見えんじゃろうと思ってな」
そういえば、少しずつ薄くなっているような気が・・・
「あら大変、消えかけてるわこの神様」
(嘘だろ?)
「・・・どうすりゃいい?家で神様に死なれたんじゃ、かなり困るんだが・・・」
「むぅ、力が足りんの・・・現界するのに力を使いすぎたようじゃ。すまんが少し力をもらうぞ?」
力をもらうって・・・どうすんだ?
「少し大人しくしててくれんかの?」
・・・猛烈に嫌な予感・・・
「まってくれ、力をもらうってんならスキマにって・・・いねー!」
「いない相手にねだってもしょうがなかろ?それに、力をもらうには人間からのほうが効率が良いのじゃ。・・・ん・・ちゅる・・・は・・・」
いきなりキスされた・・・しかも・・・ごっそり・・・・・力が・・・・抜け・・・・・
「ぐ・・・・」
意識が・・・・落ちる・・・・・・
「ありゃ、しまった、うっかりしておった。吸いすぎで相手が倒れてしもうた・・・
ま、寝かしておけば治るじゃろ。えーっと布団はっと、あったあった」
翌日・・・
「・・・頭いてぇ・・・」
貧血気味で目が覚めた・・・
「ようやく目が覚めたか。神を待たせるなんぞ百年早い。さっさと起きぬか」
そういえばこいつが元凶だったな・・・
「誰のせいだと思ってる・・・」
「う~む・・・」
本気で悩んでやがる
「お前のせいだっての。それと、力をわけるっていうのキス以外の方法じゃだめだったのか?」
「相手と体液を交換することじゃな。血を分けてもらうのと性交があるが、血はわらわは好きではない。後者の場合、それをする時間がなかった。それに人と神が交わるのは色々と問題があろう。
それはそうと、おぬし。純粋な人間じゃなかろ?体は完全に人間じゃが」
「は?」
「人間の力で、霊力魔力は普通としても、妖力まであるのはおかしい」
・・・ちょっと待て、それには心当たりがある
「スキマ・・隠れてないで解説しろ」
俺のセンサー?に引っかかっているスキマに声をかける
「何時でも私がそばにいるなんて考えないほうがいいわよ?」
「気配で分かる」
「しょうがないわね、力のある妖怪や人間とかと交わると相手の力を分けてもらえるの。これで十分でしょ?それじゃ私は学校の準備があるから」
なるほど、理解した。後半部分は理解はできても納得はできんが
「とのことだ。納得してもらえたかな神様?」
「うむ、理解した。それよりも、朝食ならできておるぞ?貧相な食糧庫だったが、便利なものじゃの」
神様が人間に朝食を用意なんかしても良いのか?
「そうじゃの、消滅するところを助けてもらったお礼じゃから・・・良いのではないか?」
「・・・神様の食糧というか、エネルギー源・・・いや、動力源はなんなんだ?」
朝食をとりながら質問する。うん、おいしい
「信仰じゃ」
「ならなんで俺の霊力で回復できたんだ?」
「体を構築するのは霊力と神力。ときたま妖力や魔力を含んだのもおるがの、それとおぬしの信仰がある。
しかし、おぬしの霊力はかなり上質じゃの、程よく他の力と混ざって最高級のものになっておる」
(レミリアみたいに血をよこせとか言わないよな?)
「安心せい。そのようなことはせん」
(声に出てたか?)
「おぬしの悩みなんぞ筒抜けじゃい」
「そうか・・・神様の能力は『心の声を聞く程度の能力』だったりするか?」
「いや違う『悩みを理解する程度の能力』じゃ」
「そうか。で、そろそろ神様と呼ぶのにも疲れてきた。名前を聞いても良いかな?」
近所に聞かれたら変な噂を立てられそうだ
「神に名前を聞くのに自分が名乗らずにどうする」
相手が相手なので、礼儀正しくするのはいいが、常識的なことを忘れていたな
「失礼。俺は黒羽刀弥。人間だ」
「うむ。それでよし。わらわが人であったときの名前は捨てたので名乗ることはできんが、神名は天之巫女という。人であったときは巫女で、雨乞いとして天に捧げられたので天之巫女じゃ、わかりやすかろ?」
「たしかに分かりやすい名前だな」
(さて、どうやって呼ぼうか・・・)
「刀弥、今『どのように呼ぼうか』と悩んでおるな?」
「!ご名答」
「そうじゃの・・・気軽に天とでも呼ぶといい」
「じゃあ天、そろそろ学校へ行きたいのだが、俺が学校へ行っている間はどうするんだ?」
「では帰るまで待っておこう」
「そうか、じゃあ行ってくる」
青年支度完了・・・
「遅いわよ?レディーを待たせるのは感心しないわね」
「・・・どうしてお前が俺の家の前で待っている?」
「未来の夫といっしょに登校しちゃ行けない?」
「・・・・問題ないな・・・・・・だが妖怪と人間なら話は別だ」
そうして学校へ行く途中、何度か不良に絡まれたが、そのたびにスキマが相手を挑発して怒らせるから俺が鎮圧しなきならないはめになり、学校へ到着するにはかなりの時間を必要とした・・・
これから先やっていけるかな?
えーと、幻想郷から帰り、オリキャラ(神)登場といきましたが、どうでしょうか?
ちなみに天の格好は巫女服を着た神様で、腰まで届く青髪にスカイブルーの目で、背格好は・・・狼と香◯料のホ◯の尻尾と耳を無くした縮小版です。脇は出ていません。説明はまた今度・・・