今回は花の妖怪(名前だけ聞くとメルヘンチック)との出会いと、どこかわからない所へと跳んでしまった刀弥のお話です
番外編その一 花見と出会いと妖怪と
森の中で迷ってそれから喧嘩売ってきた妖怪どもを適当に散らして...
やっと抜けたと思えば向日葵畑にでて...
「しかし、カメラを持ってきてなかったのは失敗だったな。
こんな絶景はそうそう見られるもんじゃない」
太陽の光が向日葵に反射して眩しい
(この向日葵畑を管理している人はすごいな)
「そうでしょう?」
(また背後からか...ここ(幻想郷)の住人は気配を消して後ろから声をかけるのが常識なのか?)
そう思い振り向くとかなり俺のタイプの女性がいた...が
(何でだろう?この女性に気を許してはいけないと本能が警告して来る)
「あなたがここを管理しているんですか?」
気になったので聞いてみる
「そうよ。そういえば自己紹介がまだだったわね、
私はフラワーマスター 、風見 幽香幻想郷最強の妖怪よ」
最強か...⑨の親戚じゃないよな?
「私は黒羽 刀弥と申します。
生憎、ただの人間です」
「あら、謙遜しなくてもいいわよ?
『ただの人間』が妖怪に襲われて無事にここまでたどり着ける訳がないじゃない」
嫌な予感がする...最初に逃げておくべきだったか
「それはいいとして、ワタクシメに何の用でしょう?」
能力を発動。何時でも戦闘態勢または逃げれるように準備しておく
「雑魚とはいえ妖怪をあっさり蹴散らしている人間に興味を持ってね」
「はは、蹴散らしてなんかいませんよ?何の事でしょう?」
(確かに蹴散らしているはいない。殴り散らしただけだ)
ごまかしが効く相手じゃない事は本能が教えてくる。こいつは危険だ
「ごまかしは必要無いわ。
用件だけ言うわ。私と戦いなさい」
そういうと目の前にいきなり現れ、
「!!...グ!」
体を重い衝撃が貫き、そのまま10m程水平に飛ばされ、木に叩きつけられた
「ぐ..ゴボ」
口から血が溢れる
(内臓破裂が少々に肋骨が三本か...手痛いな。それに攻撃が全く見えなかった)
さすがに放っておいたら動けないし、死んでしまうので、
能力で体を『攻撃が当たっていない』という結果で上書きして治す
「ゲホゲホッ...戦線布告と同時に攻撃か...穏やかじゃないな」
日傘を振り回しているので、どうやら日傘で殴られたらしい。ダメージは少し残っている
「あら、ちゃんと手加減はしたわ。死んでないし追撃もしてないじゃない」
(あれで手加減か...絶対勝てん...しかし負ける訳にもいかない。負け=死だからな)
優雅に日傘を回しながら答えるがその顔はサディスティックな笑みを浮かべたままだ
「ほら、傷は治ったんでしょう?早く続きをしましょ?来ないならこっちから行くわよ?」
(勝てない相手とは戦わない主義なんだが、仕方ない...)
「それじゃあお言葉に甘えて」
お馴染みの二丁拳銃ではなく、ナイフを取り出す。あれだけの重さの物で接近戦なんかできるわけがない。それに銃は構え、狙う、引き金を引くの動作が必要だが、ナイフはワンアクションで済む。
それに距離を開けたとしても、構えた瞬間距離を詰められて狩られる
(結果をいじれるのはあと数回、治療のために残しておかないとな...)
スペルカードを片手に、ナイフを構え宣言
「残月『乱れ雪月花』!」
相手との距離(過程)を縮め、切り裂く過程を限りなく0に近く抑え、ほぼ同時に50の斬撃を放ち切り刻む...
が、全部日傘でガードされた
(ああ、終わったな)
「やるじゃない、人間。私の日傘を壊すなんてあなたが初めてよ?」
笑顔でそう言ってくる
「なら見逃してくれるか?」
「まさか。でも次のを耐えたら考えてあげるわ。頑張って生残りなさい
起源『マスタースパーク』」
圧倒的な光と熱の奔流が迫ってくる、しかし
「肉弾戦じゃなけりゃこっちのもんだ
蛇符『お前に俺は殺せない』」
とっておきのスペルカードを使えば問題ない。そう思い光と熱の奔流に飲まれる。そして終われば無傷の俺が現れる...筈だったが能力の使いすぎで予想以上に体力を消耗していたようだ。
能力使用の負荷に耐えきれず、そのまま意識は途絶えてしまった
青年気絶中......
「...き......さい。お...なさいってば」
女の人の声が聞こえてくる
「いい加減に起きなさい!」
怒鳴られたので目を開く。するとそこには
「やっと起きたわね、刀弥」
俺をボコボコにしたあげくリアルカメ◯メ波を体験させてくれた風見幽香の顔が視界に入ってきた
当然、反射で飛び退く
「あら、気絶した貴方を介抱して膝まで貸してあげたのに、ひどいわね」
「あれだけ酷い目に会わされれば誰だってこうするさ」
(成る程、さっきの柔らかいのはあいつの膝枕だったのか、厄得(誤字にあらず)だったかな?)
「それに、この服と日傘、お気に入りだったのに、それまで許したのよ?感謝しなさい」
そういえば日傘は完全にスクラップ、服は所々切れてるな
「その件に関しては謝るし、すぐに直そう」
結果を『服と日傘は壊れていない』と上書きして直す
「あら、便利な能力ね」
(スペルカードのルールに当てはめないと消耗がかなり激しいんだけどな)
「もう帰っていいか?」
「ふふ、貴方気にいったわ。また会いましょう...(近いうちにね...)」
「もう会いたく無いよ」
そう言って向日葵畑を後にしようとすると
「そうそう、ここは太陽の畑。また来なさいな」
どうやらここは太陽の畑というらしい...また来たい所だが、こいつがまた喧嘩を吹っかけて来かねない
「そのうちな...」
さて、紅魔館へ帰ろうか...どっちだったっけ?
(しまった。道がわからないな、仕方無い...本当に嫌だが仕方が無い)
「幽香さん、紅魔館まで道案内頼めまないか?」
「は?」
いや、そう言われても...それに記憶が少し吹っ飛んで、ここにどうやってたどり着いたか覚えてない
「いや...迷った挙句ここにたどり着いたからな...
紅魔館まで頼めないか?」
「(紅魔館...)貴方が天狗の新聞に載ってた外来人?」
「ああ、そうだ。一部誤解を受ける内容も含まれていたがな」
(俺の好みはあんたみたいな女性なんだが、最近あの二人もいいかなと思ってる自分が怖い」
「嬉しいこと言ってくれるじゃない」
薄ら寒い笑みを浮かべ心にも無い事を言ってくる
「どっから声に出てた?」
かなり恥ずかしい
「最初からよ」
「それはいいから送ってくれないか?さっきので完全にガス欠だ。妖怪どもに襲われたらたまったもんじゃない」
「いいわよ。送ってあげる。私にも責任はあるしね」
青年&フラワーマスター移動中......
「お帰り~刀弥〜!」
「お帰りなさい刀弥さん」
紅魔館へ到着すると美鈴さんとフランが出迎えてくれた
「ただいまフラン、美鈴さん」
「その人は?」
(人じゃなくて妖怪なんだがな)
「風見幽香さんだ。迷っていた所を送ってもらったんだ」
「よろしく」
「いえ、こちらこそ」
お互いに軽く挨拶を交わしていると屋敷の中から咲夜さんとレミリアが出てきた
「何をしに来たのかしら?フラワーマスター」
「あら、せっかく『婚約者』を送って来てあげたのに、随分なご挨拶ね、少しは妹を見習ったら?」
どうやら完全にからかわれているようだ
「婚約者...」
おい、レミリア。何故そこで頬を染める
「ダメよお姉さま!刀弥は私の婚約者なんだから!」
フラン、なぜお前まで...
「フフフ、モテモテね」
「あんたが煽ったんだろうが」
「「刀弥は私の物(婚約者)よ!!」
レミリアとフランが今すぐにでも殺し合いに発展しそうな空気を放っている
「おい、あんたが煽ったんだから責任を取ってあんたが止めてくれ」
「そうです。掃除をするのは私と中国なんですから」
咲夜さんも同意してくる
「そうね...二人とも、止めなさい」
殺気を放って注意をひきつける
「「何!!」」
(おい、完全に矛先がこっちに向いたぞ)
「別にどっかの物にしなくても『二人の物』にすればいいんじゃない?」
爆弾投下〜!?
「そうよね、始めから二人で共有すればよかったのよね」
「ね〜刀弥?挙式は何時にする?!」
どんどん暴走する二人
「コホン!お嬢様方、刀弥様も食事が冷めてしまいますのでそろそろ...幽香様もこちらへ」
(ナイス咲夜さん!)
「では、式の日程はこちらで決めさせて頂きます。この際天狗に教えて広めてもらいましょう」
(前言撤回...最悪だ...)
「よかったわね、刀弥?」
(誰か、殺してくれ...)
「あの〜、メイド長?お嬢様?刀弥さんが困ってますよ?」
嗚呼、美鈴さん!今まで空気だった貴女が救世主に見える!!
「「「黙ってなさい中国!!」
「ヒィ!」
禁忌『レーヴァテイン』
神槍『グングニル』
メイド秘技『殺人ドール』
起源『マスタースパーク』
四人からのスペルカードを喰らい
(...死んで、ないよな?)
無事な訳がない
「うぅ...酷いです皆さん...」
煙が晴れると真っ黒こげの姿で出てきた...
(耐久力だけなら幻想郷で三位に入るんじゃないだろうか...一番は月のお姫様と銀色の焼き鳥屋だな)
「さぁ、何時がいい?」
「明日でも構わないわよ?」
( よし!人里まで逃げよう)
「そうはさせません」
「な!」
いきなり背後に現れた咲夜さんに羽交い締めにされたが、振り払い
能力発動...(人里はこっちの方向でよかったか?)
残りほんの雀の涙程度の霊力を振り絞り全力で
「過程(距離)短縮!」
(あ、マズ...設定間違えた)
このままではどこへたどり着くか解ったもんじゃない...(妖怪の巣で無い事を祈ろう)
そして跳んだ先は、5mほど宙に浮き、飛ぶだけの霊力も残っていない状態である...つまり
(落ちたら骨の一本や二本は覚悟しないとな...)
ゴキ!!!
骨の折れる音を聞き、予想以上の激痛と霊力の枯渇により、俺は意識を落とした...
「ちょっと、大丈夫ですか!?」
幽香がマスタースパークを使えるのは旧作寄りだという事で、よろしくお願いします
この後はまたいずれ執筆予定中の番外編その二で