「行動する保守」の「主権回復を目指す会」が内ゲバで空中分解?!
東京都東村山市で、創価学会と関係ないお店に国旗をかざしながら押しかけ、「創価学会出て来い」などと騒ぐ「表敬訪問事件」(2008年9月1日)をはじめ、各地でさまざまな「事件」を起こしてきた西村修平さん率いる「主権回復を目指す会」。桜井誠さん率いる「在特会」とともに、いわゆる「行動する保守」と自称してこられました。
自民党の政治家やいわゆる保守系文化人は生ぬるい。俺達は口先だけでなく、左翼や朝鮮人と戦うんだ・・・これが、「行動する保守の方々」の大体のコンセプトです。
■内紛から解散会議
しかし、その「主権回復を目指す会」が、ついに、9月24日、内紛から解散に至った模様です。
下記のサイトでは「解散会議」が、放映されています。
http://www.dailymotion.com/video/xey20k_yy22y9y24yyyyyyyyyyyyyyyyyyy1-2_news
http://www.dailymotion.com/video/xey2rw_yy22y9y24yyyyyyyyyyyyyyyyyyy2-2_news
詳しい中身は、以下の「りゅうオピニオン」さんのブログをどうぞ。
「主権回復を目指す会」の解散会議の模様が公開された。素晴らしい透明性ヾ(@°▽°@)ノ
http://blog.livedoor.jp/ryuopinion/archives/51478619.html
「主権回復を目指す会」は、これまで、桜井誠さん率いる「在特会」などと連動して活動してきました。メンバーもかなり重複しているようです。
しかし、最近では、京都での朝鮮学校への威力業務妨害事件(2009年12月発生)で在特会幹部らが逮捕(2010年8月)・起訴された事件への対応をめぐり、在特会とのあつれきが目立ちだしました。
それ以前にも、今年4月に徳島県教組に、行動する保守メンバーが乱入した際、「主権回復を目指す会」サイドは、行動参加者を除名処分にしています。一方で、桜井誠・在特会会長は、乱入行動を擁護するなど、このころから実は「セクト間」の足並みの乱れが見えていました。
そして、こんどは、ついに、「主権回復を目指す会」という、セクト(?)そのものが、内ゲバ(正確には内々ゲバ?)により、空中分解してしまいました。
■2009年以降、取締が強化
いわゆる「行動する保守」を巡っては、ここ一年半ほど、メンバーが過激な行動をした結果、右派に比較的甘いと言われてきた警察に逮捕されたり、司法の場で指弾されるケースが増えています。
2009年4月には、主権回復を目指す会と在特会の役員双方を兼務していた増木重夫さんが暴力行為法違反で兵庫県警に逮捕されました。
さらに、増木さんは、2002年頃、大阪府豊中市の男女共同参画センターすてっぷと館長の三井マリ子さんを攻撃。豊中市は、増木さんと市議の北川悟司さんの圧力に屈し狡猾な手段で三井さんを排除しました。そのことが、2010年3月、大阪地裁により「屈するべきでない勢力に屈した」と認定されました。
豊中市幹部らの人格権侵害認め、三井マリ子さん逆転勝訴
http://www.janjannews.jp/archives/2966624.html
さらに、2010年3月には、西村さんらと一緒に活動してきた「まきやすとも」さんが、公明党中野区議団に押し入ろうとして逮捕されました。まきさんは、2009年夏頃から、創価学会や公明党を誹謗する街宣を続け、創価学会や公明党から提訴され、街宣禁止の仮処分などを食らっていた矢先の出来事でした。
「行動する保守」活動家、公明党中野区議らに「因縁」で逮捕
http://www.janjannews.jp/archives/2966110.html
今回9月24日の主権回復を目指す会の内ゲバについては、動画によると、まきやすともさんの扱いを巡る対立もあったようです。
さらに、2009年12月、京都の朝鮮学校に在特会が押しかけた事件では、3月に京都地裁が在特会の街宣活動を禁止する仮処分を決定。その後、8月に、在特会の副会長の川東大了被告人らが逮捕され、その後起訴されました。
そして、4月に徳島県教組に在特会のメンバー(当時はまだ、主権回復を目指す会のメンバーも兼ねていた人が多い)が押しかけた事件では、9月になって、川東被告人に加え、中谷良子被疑者らも逮捕されました。
■「ネット動画」に栄え、「ネット動画」に滅ぶ
過激な行動を実施し、それをインターネット上にアップ。それを見た人のほんの一部が共感して運動に参加。調子に乗って過激化。こういうプロセスを、「行動する保守」はたどっていました。
ところが、いまや、動画自体が、警察や検察により、被疑事実をまるごと裏付ける証拠になっています。自分で自分の首を絞める結果になっています。
■新左翼と同じ道を辿る
そして、取締を受けると、内部で内ゲバが勃発する。一部の人はますます、過激化していく。どこかで、こんな光景、ありませんでしたか?
わたしのような当時は生まれていない若造よりも、年配の方ならよく御存じと思いますが、思想の左右の違いはありますが、40年近く前、新左翼(連合赤軍)が内ゲバで衰亡したのと同じ過程を、いわゆる「行動する保守」の皆さんもたどっておられるようです。
皮肉ですが、西村修平さんは、昔はバリバリの左翼活動家でその後転向されたそうです。ひょっとしたら、内ゲバ体質を引きずったままだったのかもしれませんね。
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今度は中谷良子被疑者ら。在特会四人逮捕
http://hiroseto.exblog.jp/13199038/
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佐藤周一。1975年生まれ。東京都育ち。東京大学経済学部卒業後、広島県入庁。
労働、医療、介護、男女共同参画などの行政に携わる。一方で、反貧困、野宿生活者支援、女性、若者、非正規労働者支援、男女共同参画、瀬戸内海の環境問題などに関する活動に従事。
現在、労働組合・生存のためのメーデー広島実行委員会(略称:生存ユニオン広島)委員長。http://d.hatena.ne.jp/lifeunion/
広島瀬戸内新聞主幹 http://hiroseto.exblog.jp/
所属政党は民主党。「民主党広島県連・ネット情報発信力NO.1」を自称。
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