後継者問題:金総書記とジョンウン氏が人民軍代表に
あす朝鮮労働党代表者会
北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の後継者とされている三男ジョンウン氏が、28日から開催される朝鮮労働党代表者会に出席し、党代表(韓国の代議員に相当)に推戴されることが、26日までに分かった。
北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋はこの日、「朝鮮人民軍全将兵の名で、今年8月25日に金総書記とジョンウン氏を党代表に推戴した。対外的には金総書記の推戴についてのみ発表されていたが、人民軍内部では幹部を中心に、ジョンウン氏が推戴されたことも広く知られている」と述べた。ここでいう「党代表」とは、韓国の政党の代表のように、党全体を代表するという意味ではなく、一部の機関、地域、職務などを代表するという意味だ。ちなみに金総書記は今回、人民軍党、平安南道党、平安北道党などの代表に推戴された。
治安政策研究所のユ・ドンリョル先任研究員は、「先軍政治を前面に出す北朝鮮の後継者なら、人民軍や党組織の代表に推戴されるのは自然の流れだ。ジョンウン氏が軍党の代表として党代表者会に出席し、ここで党中央委員に選出される可能性も高い」と述べた。北朝鮮は今回の党代表者会の目的を、「党の最高指導機関選出のため」と説明しており、労働党の規約では、党の最高指導機関は党の事業を組織・指導する「党中央委員会」だ。ジョンウン氏が後継者として公式に登場するには、まずは党中央委員に選出されなければならない。金総書記も1972年に党中央委員に選出され、74年には党政治局員に就任し、後継者になることが決まった。北朝鮮の情報筋は「軍がジョンウン氏を代表に推戴してから、党中央委員会は内部で宣伝を行い、“キム・ジョンウン同志を金正日首領の唯一の後継者として宣布する”と表明した」と語った。
また、北朝鮮内部でのジョンウン氏に関する宣伝・扇動は、今年6月に党代表者会の開催を発表した後から本格化したという。さらに金総書記の現地指導などでは、ジョンウン氏の姿を直接見た、という話もよく聞かれるようになった。消息筋は「ジョンウン氏が人民武力部(軍)と国会安全保衛部(公安)を公式に訪問した際には、金永春(キム・ヨンチュン)人民武力部長と禹東則(ウ・ドンチュク)保衛部副部長から業務に関する報告を受けたと聞いている」と述べた。
一方、北朝鮮の朝鮮中央通信は26日付で、「朝鮮労働党代表者会に出席する(地方党)代表者たちが26日に平壌へ到着し、党代表者会準備委員会の担当者たちが彼らを出迎えた」と報じた。
統一部当局者は「地方党代表者らが平壌に到着したというニュースは、党代表者会の開催が近づいていることを知らせる決定的なシグナルだ。27日に代表者たちが金日成(キム・イルソン)主席の銅像を参拝したというニュースも報じられたことから、28日には予定通り、党代表者会が開催されそうだ」と述べた。
姜哲煥(カン・チョルファン)記者
アン・ヨンヒョン記者