第１０管区海上保安本部は２４日、職員互助会の積立金約８３万円を横領したとして懲戒免職処分とした鹿児島海上保安部の元係長男性（４６）が、鹿児島航空基地に勤務していた２００３〜０５年にも共済組合の給付金１５５万円を着服していたと発表した。
　１０管は同日、鹿児島海保時代の上司の管理課長（５４）を減給、同保安部長を戒告のそれぞれ懲戒処分とした。航空基地時代の上司２人は矯正措置処分。
　１０管によると、元係長は航空基地管理係長として共済組合短期給付金の給付事務を担当。職員２人が請求した医療費補助を専用口座から引き出し着服した。パチンコ代や消費者金融の返済に使った。
　同保安部は元係長を免職処分とした後、前任地での金銭の取り扱い状況も調べていた。
　１５５万円は全額返済された。８３万円の着服については業務上横領容疑で刑事告発したが、今回は見送る。
　佐藤雄二・１０管本部長は「着服の再発防止中のことで誠に遺憾。二度と起こらないようにする」とのコメントを発表した。