2010年9月27日12時11分
【エルサレム=井上道夫】イスラエルのネタニヤフ首相は、昨年11月から実施していた占領地ヨルダン川西岸での入植の一部凍結期間の終了日だった26日夜、パレスチナ自治政府のアッバス議長に対し、今月2日に再開した直接和平交渉を継続するよう求める声明を発表した。
アッバス氏は交渉継続の条件として凍結の延長を掲げているが、右派主導の連立政権を率いるネタニヤフ氏は難色を示しているとされ、この日の声明でも明確な返答を避けた。
声明でネタニヤフ氏は「歴史的な和平合意に達するための交渉継続を求める」とし、「双方の市民の未来のために、真に重要なことに焦点を当てよう」と呼びかけた。
一方、入植問題については、交渉を仲介するオバマ米政権やエジプト、ヨルダンの首脳らと連絡を取り合っており、近く和平交渉を継続するための協議を実施する用意がある、と説明しただけだった。
AFP通信によると、これに対し、アッバス氏は27日、報道官を通じて「交渉を成功させるための唯一の道は入植凍結の延長しかない」とコメントした。
アッバス氏は、交渉を継続するかどうかの判断を10月上旬に開催予定のアラブ連盟の会合や、全パレスチナ人を代表するパレスチナ解放機構(PLO)と協議した上で決める方針を示している。それまでにネタニヤフ氏がパレスチナ側を納得させる「妥協策」を打ち出せるかどうかが焦点になる。