2010年9月27日11時39分
【ウィーン=玉川透】ブルガリアからの情報によると、「暗殺組織を率いる中心人物」として7月に逮捕され、その後、裁判所の決定で保釈されたペタル・ストヤノフ同国相撲連盟会長(34)が22日、別の殺人に関与した疑いで再逮捕された。
捜査当局の調べによると、ストヤノフ氏は、昨年7月にブルガリア東部の地方都市で男性実業家が射殺された事件に関与した疑いが強まったという。
同氏は、ブルガリアのサッカークラブ会長の銃撃など複数の殺人に関与した疑いで7月下旬、実行犯ら4人の共犯とともに逮捕されたが、一貫して容疑を否認。裁判所が捜査当局の勾留(こうりゅう)延長申請を「証拠不十分」と退けたため、処分未決で保釈されていた。
昨年11月に会長に就任した同氏はブルガリア相撲界の重鎮。同国出身の大関・琴欧洲関とも旧知の間柄だ。保釈中、同氏は朝日新聞の取材に「当局は新たな証拠もなく、訴追をあきらめざるを得ない」などと話していた。