■日本の奇祭いろいろ
地元の人々は真剣だけれど、外部の人間から見ると摩訶不思議な世界に見えてしまう「奇祭」。人によっては「とんまつり(トンマな祭)」(みうらじゅん式)「トンデモ祭」とも呼んでいるようで、奇祭にまつわる関連書籍も数多く出版されています。ネット上では、視覚的にインパクトがある祭(性器をかたどった御輿をかつぐ祭など)がよく話題になりますが、ほかにも地元の人でさえも起源を知らない祭や、開催日が不明な祭など、謎に包まれた祭はたくさんあるようです。
・奇祭とは (キサイとは) - ニコニコ大百科
・みうらじゅんさん:前編「とんまつり」のためなら、免許を取ってもいい。 - NISSAN CARWINGS
・第2回おそるべし“とんまつり” - ほぼ日刊イトイ新聞 - 婦人公論 井戸端会議
<笑い祭り>
和歌山県日高郡にある丹生(にう)神社で催される奇祭。ユーモラスだけどちょっと怖い白塗りの男性が、派手な衣装を着て「笑え〜笑え〜」と笑いを人々に強要しながら街を練り歩きます。真剣なのかギャグなのか、分からなくなってしまいそうな祭です。
開催日:10月8日
・笑え、笑え〜、笑いまくれ〜!「笑いまつり」【和歌山】 - 日本珍スポット100景-B級スポット観光ガイド
<キリスト祭>
青森県三戸郡新郷村の祭。キリストの墓についてはインド、南フランスなどいくつかの諸説がありますが、実はわが日本に存在するようです。下記サイトによると「ゴルゴタにて磔にされたキリストは実はキリストの弟・イスキリで、本物のキリストは密かに日本に渡り天寿を全うして亡くなった」そうで、毎年6月にはキリスト教式ではなく神道式の慰霊祭が行われています。2004年の第41回キリスト祭には、イスラエル駐日大使が出席してエルサレム・ストーンを寄贈しています。
開催日:6月第1日曜
・新郷村 - Wikipedia
・第45回キリスト祭・ナニャドヤラ - YouTube
<ヘトマト>
長崎県五島市下崎山地区で行われている奇祭。地元の人も祭の起源が分からず、「ヘトマト」という語源の由来も謎なんだとか。みどころは、総重量350キログラムにもおよぶ巨大草履で女性を胴上げし、思い切り揺さぶるというもの。草履に乗れるのは未婚の女性だけで、乗るとその女性は幸せになり、子宝にも恵まれると言われています。また、全身に煤(すす)を塗って真っ黒になった男たちが藁(わら)の玉を激しく奪い合う玉蹴りは大いに賑わいます。
開催日:1月第3日曜
・ヘトマト 日本の祭りのご紹介 - ダイドー祭りドットコム2010
<かなまら祭り>
ネットでよく紹介されている神奈川県川崎市にある金山神社の奇祭。下記サイトによると、江戸時代川崎宿の飯盛女達の願掛けに端を発し、性器をかたどった御輿をかつぐ「かなまら祭り」が行われるようになったそうです。商売繁盛・子孫繁栄(子授け)・安産・縁結び・夫婦和合のご利益があるといわれ、近年ではエイズ除けの祭りとして国際的にも知られています。
開催日:4月第1日曜日
・金山神社 (川崎市) - Wikipedia
・かなまら祭り
<イダコ祭>
青森県の恐山大祭、川倉賽の河原地蔵尊の大祭、おいらせ町の法運寺の百石いだこ祭りでは、イタコの口寄せが行われています。イタコの口寄せとは、先祖の霊や死んでしまった友人、知人、肉親など死者の世界 (あの世)と現世(この世)に生きる人の仲立ちとなって今は亡き人の意志を伝達するというもの。法運寺のイタコの口寄せ場合、入堂料は200円で口寄せは下ろす魂一体につき1000円。恐山では一霊3千円なので、場所によって価格が違います。イタコの人数は近年減少の一途を辿っており、どこの祭も規模は縮小しているそうです。
開催日:
恐山大祭 7月20日〜24日
河原地蔵尊の大祭 8月2日〜4日
おいらせ町「いだこ祭」8月6日〜7日
・いだこ祭 - おいらせ町
・シャーマニズム・イタコ
・イタコ
日本の奇祭は今や世界的にもその存在を知られています。おそらく、行ってみなきゃ分からないその不思議な世界。是非一度足を運んでみたくなりますね。