山形のニュース

左党の芋煮に強い味方 山形で運転代行の利用者急増

河川敷近くの駐車場で客を待つ運転代行車。芋煮会での需要が増えている

 食欲の秋の到来とともに芋煮客でにぎわう山形市の馬見ケ崎川河川敷で、山形地区運転代行業連絡協議会による代行運転サービスが好評だ。その名も「芋煮会代行」。1年目の2006年の利用は30件だったが、3年目の昨年は10倍の300件に急増した。飲酒運転の厳罰化が進む中、日中は代行車が少ないことに目を付けた作戦がピタリと当たったようだ。
 馬見ケ崎川の河川敷は、毎年9月から10月にかけての週末や休日、芋煮会を楽しむ家族や学生、社会人のグループなどで埋め尽くされる。芋煮を食べながらビールなどを飲む人も多いが、周辺は公共交通機関が少なく、車での来場が大半だ。
 この点に目を付けた協議会は4年前、河川敷近くの馬見ケ崎プール「ジャバ」の駐車場に専用スペースを設けた。芋煮会シーズン中の休日の午後2時から6時まで、協議会加盟の代行業者が当番制で待機している。
 職場の仲間と芋煮会に来た公務員男性(36)は「芋煮会は鍋や材料など荷物が多いので車は必要。酒も飲みたいが、1人が運転手役で犠牲になるのもちょっと…。だから、すぐ代行車を呼べるのは便利だ」と歓迎する。
 協議会の山川勲会長は「芋煮会代行の存在が年々知られるようになり、利用者の増加につながっている。日中でやりくりが難しい部分もあるが、工夫して需要に応えていきたい」と話す。
 代行運転サービスの人気は、飲酒運転に対する厳罰化の流れと無縁ではないが、「乗るなら飲むな」「飲んだら乗るな」を守れない不心得者も少なくない。
 馬見ケ崎川近くの市道では昨年10月、芋煮会帰りの男性が飲酒運転で事故を起こし、県警の取り調べを受けた。県警は「馬見ケ崎川の周辺に限らず、飲酒運転には厳しい態度で臨む。飲んだら絶対にハンドルを握らないように」(安達吉宏山形署交通官)と警告している。


2010年09月25日土曜日


Ads by Google
ロード中 関連記事を取得中...

△先頭に戻る

新着情報
»一覧
特集
»一覧
  • 47NEWS
  • 47CULB