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【グラニュース】


玉田、6年ぶりハット

2010年9月26日 紙面から

清水−名古屋 清水に快勝、自身もハットトリックを決め、笑顔でサポーターにあいさつする玉田=アウスタで

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 首位の名古屋グランパスは玉田のハットトリックなどで清水に逆転勝ちし、勝ち点を51に伸ばした。2位鹿島は終了間際に大迫が同点ゴールを決めて広島と引き分けたが、首位との勝ち点差は7に広がった。G大阪は川崎を破って4連勝で、勝ち点43の3位に浮上。C大阪は神戸と引き分けて4位に後退。大熊新監督を迎えたFC東京は大宮に敗れ、10試合連続白星なし。

◆名古屋5−1清水

 赤く染まったゴール裏へ左手を高々と掲げた。その指が誇らしげに「3」を示していた。6年ぶりのハットトリックでゴール数を「10」に伸ばし、2ケタの大台に乗せた名古屋グランパスの玉田は「残り何試合? 10点で止まるつもりはないし、1点でも多く決めたい」と胸を張った。

 まずは1点を追う後半5分、高めの浮き球に体をひねって技ありの同点左足ボレーを決めた。2−1で迎えた同17分にもマギヌンのパスから抜けだし、左足でGKの脇を射抜いた。

 最後も左足。同26分、ゴール正面で得た約25メートルの直接FK。「そこまでコースはよくなかったけど、勢いで入ってくれた」という弾道が7枚の壁を越え、右ポストをたたいてネットを揺らした。

 実はFK直前、ダニルソンをキッカーに指名したストイコビッチ監督に対し、闘莉王が玉田にけらせるよう進言していた。期待と信頼に応える一撃だった。試合後のミックスゾーン、その指揮官からサインをねだるしぐさとともに「ヒーロー。アリガトウゴザイマス」と感謝された。

 7月24日の清水戦でも2得点。しかし、この時はPK失敗でハットトリックを逃し、チームも勝利を逃した。「だからこそ、きょうがある」。悔しさを晴らし、2戦5発の大活躍に「次もエスパルス戦だったらいいね」と口調も滑らかだ。

 やはり13得点に伸ばしたケネディからは「もう決めないで」と冗談を言われるほど、チームメート同士の得点王争いも現実味を帯びてきた。

 「そうなれば一番だけど、エゴイストになりたいとは思わない。きょうもシュート打てる場面でも、確率の高い方を選べだ。その上で、点を狙っていきたい。矛盾しているかもしれないけど」

 求める理想は果てしなく高い。ストライカーの誇りと、フォアザチームの精神をともに追い求めながら、初戴冠へチームをけん引する。 (塚田陽一郎)

 

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