石井、９か月国内復帰で日本１勝！…ＤＲＥＡＭ１６

１回、ミノワマン（下）を攻める石井慧

　◆ＤＲＥＡＭ１６　▽無差別級ワンマッチ　○石井慧（判定　３─０）ミノワマン●（２５日、名古屋・日本ガイシホール）　北京五輪柔道１００キロ超級金メダルの石井慧（２３）＝アイダッシュ＝が約９か月ぶりの国内復帰戦を白星で飾った。ミノワマン（３４）＝フリー＝をグラウンドに持ち込んで攻めてポイントを稼ぎ、３―０で判定勝ちした。桜庭和志（４１）＝ＬＡＵＧＨＴＥＲ７＝はジェイソン・“メイヘム”ミラー（２９）＝米国＝に肩固めを決められ１４年ぶりの一本負け。ライトヘビー級王座決定戦はゲガール・ムサシ（２５）＝オランダ＝が水野竜也（２９）＝フリー＝に一本勝ちした。

　勝った気がしなかった。約９か月ぶりに立った日本のリング。勝ち名乗りを受けた石井の顔に笑みはない。「何とか勝ててよかったです。日本は緊張します」と息をはいた。

　慎重だった。チェ・ホンマン、ボブ・サップら巨漢を倒してきたミノワマンの足関節技を警戒。１回、１度は決められかけたが素早く抜け出した。デビュー戦となった昨年大みそかの吉田秀彦戦で判定負けしてから海外修業で磨いた打撃をうまくかわされ、秘密兵器の左オーバーハンドフックも不発。グラウンドで優位に攻めてポイントを稼いだ。「足関節を警戒しすぎた。一本勝ちせなアカンと思ってつなぎがなかった」と反省だけが口をついた。

　すぐに前を向いた。打撃の強化へ「自分の成長のためにもキック（ボクシングのリング）に立たせてもらえないかなと思う」と志願。Ｋ―１、海外立ち技格闘技の大会への出場へ意欲をみせた。Ｋ―１参戦なら１２月１１日のワールドＧＰ、大みそかの「Ｄｙｎａｍｉｔｅ！！」か。さらなる進化へ、石井はどこまでもどん欲だった。