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中国、対日強硬姿勢に終始 関係改善の糸口見えず(2/2ページ)

2010年9月26日5時0分

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 対日関係改善に積極的だった温家宝(ウェン・チアパオ)首相も、対日強硬姿勢に転じた。5月の訪日では東シナ海ガス田共同開発の条約交渉入りを決断したが、直後に鳩山由紀夫首相(当時)が辞任。温首相は対日強硬路線の保守派長老や軍幹部らから突き上げられたという。対日レアアース(希土類)禁輸などの措置について「温首相の指示がある。対日政策を批判され、方針転換を余儀なくされた」と北京の外交筋はみる。

 船長釈放を「外交交渉の勝利」(中国外交筋)と位置づける中国は、尖閣問題でも攻勢を強めそうだ。日本側は今後、中国漁船の取り締まりに消極的になると見られる。中国側が漁業監視船を尖閣諸島付近に頻繁に派遣することで、既成事実を積み重ねようとする可能性もある。

 中国は今後、「政治」の季節を迎える。10月には、共産党中央委員会第5回全体会議(5中全会)が控える。大幅な人事異動が予想される2012年の共産党大会に向けた指導部内の水面下の権力闘争が始まっているとされる。安易な対日妥協は権力基盤を揺るがしかねず、関係改善の動きに影響する可能性がある。

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