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【尖閣事件】臨時国会大荒れに 与野党協調の「思惑」もろくも崩壊 野党は尖閣問題徹底追及 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:国会
ここで「起訴すべきだ」と議決されれば、小沢氏は強制起訴される。野党は小沢氏の証人喚問などを要求し、国会が紛糾することは確実だった。
議決は10月下旬にも出される公算が大きい。それまで野党の要求を丸のみしてでも補正予算案を成立させなければならない。もし小沢氏が不起訴になっても与野党協調態勢を確立しておけば、小沢氏支持勢力の反撃にも対抗できる。仙谷氏はこう考えたのだ。
鉢呂吉雄国対委員長らが「平身低頭」路線と自ら命名し、野党との対話を必死に模索。鳩山由紀夫首相−小沢幹事長時代の強権的な国会運営との違いを強調したのも、仙谷氏の密命を受けたに違いない。
だが、仙谷氏の「皮算用」は中国人船長の釈放により、裏目に出た。国会で焦点となるのは、検察当局への「政治介入」であり、その首謀者は仙谷氏と目されているからだ。仙谷氏が「地検独自の判断だ。これを了とする」などと強弁を続ければ、野党はますます反発し、得意の「寝技」も通用しなくなる。
加えて首相はなお当事者意識が希薄だ。国会での野党の追及に「場当たり的」な答弁で切り返せば、政権の命取りになりかねない。