23日、シンガポール華字紙は、シンガポールの著名な日本問題評論家である卓南生(トウ・ナムセン)氏の寄稿を掲載した。同氏は尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に対する日本の切り札は「3枚半」になると論じている。写真は東シナ海のガス田。

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<尖閣問題>日本の切り札は「3枚半」、どう使うかがカギ―SP華字紙
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2010年9月23日、シンガポール華字紙・聯合早報は、シンガポールの著名な日本問題評論家である卓南生(トウ・ナムセン)氏の寄稿を掲載した。同氏は尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に対する日本の切り札は「3枚半」になると論じている。

卓氏が挙げた日本の切り札は、「中国脅威論カード」「中台分裂カード」「経済カード」「中国の『混乱勃発への恐れ』を利用するカード」の4枚。だが、そのうち「経済カード」に関しては、長引く不況ですっかり疲弊した日本経済の状況を考えると「1枚ではなく0.5枚」とし、切り札の枚数を「3枚半」とカウントし直した。

同氏によると、振るわない「経済カード」に比べ、「中国脅威論カード」は中国の軍事力拡大に伴い、日本にとってますます「いざという時に役に立つ」存在となっているが、実は日本にとって重要なのは「中台分裂カード」と「中国の『混乱勃発への恐れ』を利用するカード」だとした。

しかし、台湾の馬英九(マー・インジウ)総統は若いころから尖閣諸島を「台湾領土」だと主張してきた人物。今回の事件を受け、台湾と中国本土が「中華民族の長年の共同利益」を守るために手を組むようであれば、日本は中国に対しさらに露骨で強硬な態度に出ることは出来ない。よって「中台分裂カード」も役に立たなくなる。

社会の不安定を最も恐れる中国当局は民衆の日本への抗議行動に対し、常に抑える構えを見せてきた。制御不能な騒ぎに発展するのを防ぐためだ。今回の事件発生後、日本メディアは中国当局が民衆の怒りをどう緩和させるのかに多大な関心を寄せている。抗議の度合いがそれほどでもなければ、日本側も黙って様子を見ながら「中国漁船の公務執行妨害」を何度も強調するだけで良い。

だが、厄介なのは中国当局が今回、民衆の日本への不満を上手く扇動し領土問題へと発展させた場合だ。そうなれば、頼みの綱である最後のカードも全く効果はない。いずれにしろ、日本がこの「3枚半」のカードを上手く使いこなす手腕があるかどうかにかかっている、と同氏は指摘した。(翻訳・編集/NN)
2010-09-24 13:28:10 配信

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