仙谷官房長官:全事務次官と懇談会 「廃止」一転、重用?

2010年7月31日 2時34分

仙谷由人官房長官=武市公孝撮影
仙谷由人官房長官=武市公孝撮影

 仙谷由人官房長官が、各府省の事務次官を集めた懇談会を開いていたことが分かった。民主党は昨年9月の政権交代に合わせて事務次官会議を廃止し、当時、行政刷新担当相だった仙谷氏は次官ポスト廃止まで唱えていたが、懇談会では政権運営への協力を呼びかけ、今後も随時開催する考えを示したという。

 懇談会は6月末から7月上旬にかけて東京都内のホテルで4回開かれ、各府省の事務次官を半数ずつ2回、官房長も2回に分けて招集された。仙谷氏と滝野欣弥官房副長官が出席し、酒食でもてなした。

 自民党政権時代、事務次官会議は閣議にかける案件を事前審査する場で、民主党は「官僚主導の象徴」として廃止。だが、「過度な官僚排除が士気低下を招いている」と批判され、菅直人首相は「官僚を使いこなす」との姿勢に転換。仙谷氏は「省庁によっては素晴らしい事務次官が有機的に組織を動かしている」と軌道修正している。懇談会は霞が関で「事務次官会議復活への布石では」との憶測も呼んでいる。【田中成之、小山由宇】

top
文字サイズ変更
この記事を印刷

PR情報

アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド