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中国がレアアースを日本に輸出するのを禁止しているのではないか?というニュースで世間は賑わっています。

この材料で「漁夫の利」を得るのは米国のレアアースの会社、モリコープ(ティッカー:MCP)です。

以前紹介したようにこの会社は中国がレアアースを規制する日を夢見て最近IPOされた企業です。

だから今回のニュースは同社にとっては「思うツボ」の展開でしょう。
ついでに言えばレアアースで「レア(=希少)」なのはその名前だけです。

本当はレアアースなんて十分足りているのです。

それが証拠にモリコープのカリフォルニアとネバダの州境にある鉱山も余りにレアアースの市況が安すぎてずっと廃坑になっていたのです。

最近、中国がレアアースの採集を野放しにしておくと環境破壊がひどくなるという理由から、自然破壊に対するコストもちゃんと織り込んだ適正価格になるまでレアアースの市況をてこ入れしようという配慮から人為的に品薄を演出しました。

それで廃坑になっていたモリコープのレアアース鉱山もようやく再開の見通しが立ったのです。

希土類という名前が、何か価値のあるような響きを持つことから、レアアースをゴールドなどと同列で論じる向きがありますが、それは単にレアアースの市場に対する理解不足。

中国が禁輸すればいくらでもアメリカから買えるのです。