尖閣諸島漁船衝突事件 検察幹部「GPSの解析から、故意にぶつかったことは明らか」
沖縄の尖閣諸島沖で海上保安庁の巡視船と中国漁船が衝突した事件で、処分保留のまま釈放された船長が、25日未明に帰国した。
中国人船長の逮捕をめぐり、これまでさまざまな対抗措置をとってきた中国側。
そうした中、GPS(衛星利用測位システム)の解析から、「船長が故意に巡視艇にぶつかったことは明らか」と、起訴できるだけの十分な証拠があったことが、検察幹部への取材で新たにわかった。
21日、中国の温家宝首相は、「日本が独断専行するなら、中国はさらなる行動をとる」と述べた。
中国人船長の逮捕をめぐり、中国政府は、日本へさまざまな圧力をかけてきた。
上海で10月に開催予定の人気グループ「SMAP」のコンサートが延期になった。
一方、10月に日本へのおよそ1万人の団体旅行を予定していた中国の大手企業も、団体旅行を取りやめた。
買い物や食事などの経済効果は、数億円にのぼるとみられていた。
ハイブリッド車やテレビなど、ハイテク機器に欠かせない希少な資源「レアアース」。
9割を中国からの輸入に頼る中、「レアアース」の輸入が事実上、止まる事態になった。
中国・河北省石家荘市で、フジタの日本人社員4人が突然、中国当局に拘束された。
中国側は、「4人の取り調べは、軍事法規に反したため」と説明している。
那覇地検の鈴木 亨次席検事は「被疑者の処分につきましては、今後の情勢をふまえて判断する予定であります」と述べた。
那覇地検は、24日の会見で、中国人船長の釈放の決定は、最高検などと協議を重ねたうえで下したとしているが、日中関係への影響に言及するなど、異例の判断だったことが見え隠れする。
そうした中、検察幹部への取材で新たな事実がわかった。
巡視船が撮影したビデオだけでなく、GPSの解析からも、「船長が故意に巡視船にぶつかったことは明らか」と、起訴できるだけの十分な証拠があったことがわかった。
しかし、「政府からの指示や圧力はなかった」としたうえで、「中国で拘束された日本人4人については、死刑の選択肢もある」と、苦渋の決断だったことをうかがわせた。
最高検察庁には、「検察が政治判断をするのはよくない」などとして、抗議の電話が100件以上が寄せられているという。
(09/25 12:07)