昨年8月に設立されたEV(電気自動車)ベンチャー企業シムドライブ(SIM-Drive)は9月21日、神奈川県の川崎市産業振興会館において、今年1月に事業内容説明会を行った先行開発車第1号に続く、第2号...
シムドライブ清水社長「レアアース規制は影響ない」
慶應義塾大学発のEV(電気自動車)ベンチャー企業シムドライブが9月21日、神奈川県の川崎市産業振興会館で、先行試作事業第2号の募集開始の発表会を行った。今年1月に発表された先行開発事業第1号に続くものだ。
ところでEVといえば、最近話題になったニュースに、中国のレアアース(希土類)輸出規制があった。EV用モーターに不可欠といわれるネオジム磁石に使われる素材であり、規制が始まるとEVの普及に水を差すのではないかという懸念もある。この問題について代表取締役社長清水浩氏に伺った。
「現在EVのモーターに多用されているネオジム磁石は、鉄75%に対してネオジムを25%混ぜたもので、エアコンや洗濯機などにも使われています。ネオジムは世界中で採掘されており、EVに換算すれば数億台分もの埋蔵量があるので、まったく心配していません」
ただしネオジム磁石は120度以上で磁力が減少するという欠点がある。同じレアアースのディスプロシウムを5%混ぜれば熱に強くなるそうだが、このディスプロシウムは中国でしか取れない。しかし清水氏によれば、ディスプロシウムに頼らずに問題を解決する方法があるという。
「日本ではディスプロシウムを使わなくても高温に耐える磁石の開発が進んでいますが、当社では120度以上に温度を上げないという考え方で問題解決を図っています。モーターは効率を高めることで温度上昇を抑えられます。それにシムドライブはアウターローター式インホイールモーター方式なので、構造上も温度が上がらない。だからディスプロシウムがなくても心配ないのです」
少し前、バッテリーに使われるリチウムが、ネオジムと同じように希少扱いされ、投機筋の仕掛けもあって価格が暴騰したことがあった。ところが世界各地で採掘され、使用量が微少であるという事実が広まった現在は、何事もなかったかのように落ち着きを見せている。
今回のレアアース規制についていえば、ネオジムについてはかつてのリチウムに似た状況であり、ディスプロシウムは必須の素材ではなくなりつつある。不安を煽るような噂に左右されず、真実を理解し、冷静に対応することを望みたいと清水氏は語った。
中国・上海汽車、GM株式を取得か
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尖閣諸島沖の日本領海内で起きた中国漁船衝突事件。逮捕された中国人船長の拘置延長が決まったことを受けて、中国側の一方的な対日報復措置が強まり、日中関係が冷え込む気配をみせている。
中国が7月に表明したレアアース(希土類)の輸出規制を見直すよう求めたのに対し、中国の温首相は規制を見直さない考えを改めて示したという。今後のEVやHVなどの増産計画に支障をきたす恐れもある。
昭和電工は、液晶パネルのガラス基板の表面研磨に使用する酸化セリウム質研磨材『ショウロックス』の値上げに向けて納入先との交渉を開始した。
住友商事は、カザフスタンの国営原子力公社カザトムプロムと、カザフでのウラン鉱残渣を活用したレアアース回収事業を展開するための合弁会社を設立することで合意した。
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