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【大相撲】

白鵬 軽〜く4連覇 Sスタローン氏も持ち上げた

2010年9月26日 紙面から

◇秋場所14日目

シルベスター・スタローン(右)を持ち上げる白鵬。左は九重親方=両国国技館で

写真

 (25日・両国国技館)

 横綱白鵬(25)=宮城野部屋=が4場所連続16度目の優勝を遂げた。4連覇は自身初、朝青龍以来10人目。嘉風と豪風が敗れて3敗となった時点で優勝が決まり、琴欧洲を下して連勝も61に伸ばした。全勝優勝すれば、15日制では大鵬と並んで最多の8度目になる。進退を懸けていた大関魁皇(38)=友綱部屋=は稀勢の里を寄り切り、かど番を脱出した。小結稀勢の里は負け越し決定。新関脇栃煌山が10勝目を挙げた。十両は豊ノ島(27)=時津風部屋=の優勝が決まった。

 取組前に優勝が決まっても、驚異の連勝を続ける横綱の集中力に乱れはなかった。立ち合いで琴欧洲を下からすくい上げるように右四つに組むと、電光石火の寄り。徳俵につま先立ちで琴欧洲が残したのを「出たと思った」と寄り返されたが、離さなかった左上手で方向を変えて寄り切った。

 自身初の4連覇。「3連覇は(2度)あったけど、達成感はありますね」と喜びに浸った。連勝記録に注目が集まった今場所。優勝争いの相手も早々と脱落し、優勝の重みは軽くなりがち。だが「優勝するためには白星を積み重ねなきゃいけない。優勝と連勝、両方意識して集中できた気がする」と振り返った。

 「まだ終わっていないので最後の一番頑張るだけ」と、早くも62連勝と4場所連続8度目の全勝優勝が懸かる千秋楽に目を向けた。全勝優勝回数8度は、双葉山、大鵬と並ぶ1位タイの快挙になる。連勝記録で追う角聖にまた一つ、追いつくことになり「あこがれの先輩に並びたい気持ちはあります」と意欲を見せた。そして名古屋場所で手にできず、涙した賜杯が手元に戻る。「それは明日」と思いを隠したが、胸を張って29キロの重みを受け止めたいはずだ。

 国技館を引き揚げる時には、観戦した米国の大スター、シルベスター・スタローンと面会。賜杯を受け取る予行演習とばかりに軽々と抱き上げ「意外と小さかったね」と笑った。「ロッキー」や「ランボー」を演じたスクリーンのヒーローから「僕の強さは映画の中だけ。横綱は本当に強い」と賛辞を受けた角界のヒーロー。千秋楽で真の強さを見せつけ、華やかなフィナーレを飾る。 (田中一正)

 

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