阪神・藤川球児投手(30)と久保田智之投手(29)の「FK」コンビが、25日・広島戦(甲子園)の1試合限定で、六回から2イニングずつのリレーを行うプランが24日、浮上した。先発のメッセンジャーが序盤で崩れた場合、中継ぎ陣を早い段階から投入する。残り10戦全勝での優勝を狙う以上、総動員で目の前の白星をつかみにいく。
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再びともったVの灯は消せない。23日に中日を破り、自力優勝の可能性が残った。残り10試合をすべて勝つため、劣勢の中でも修正が利くところで最善の手を打つ。まず25日の広島戦。一戦必勝の態勢で臨む。状況次第で六回から久保田、藤川の2人で乗り切る。山口投手コーチはこう明かした。
「ナベ(渡辺)とか、西村とかを早くつぎ込んで、久保田を六、七回からというのはある」
浮上したのは、まずは1試合限定のスペシャルプランだ。久保田を六回から投入して2イニングを任せる。そうなれば藤川を八回から2イニングとなる。連戦中であれば実行しづらい継投も25日に限れば違う。28日の巨人戦(甲子園)まで中2日と日程があくからだ。
もちろん、ゲーム当初から実行される形ではないが、十分に起こり得ることだ。山口コーチは、23日のソフトバンク‐ロッテ戦(ヤフー)で、ロッテが初回に8点を奪われたことに触れた。
「昨日のロッテみたいに、初回から大量得点されても(投手を)代えないということはない」と山口コーチ。実際に、その試合でロッテは先発のコーリーを1/3回で降板させている。
阪神でも同じような状況はあった。19日の巨人戦(甲子園)で先発したメッセンジャーが、初回に5点を失い二回にも失点して2回6失点で降板。そこから福原、渡辺、西村、筒井という無失点のリレーを展開した。
もちろん、25日に先発予定のメッセンジャーがゲームをつくるのが理想の形。ただ、危機管理は必要となる。それが「FK」コンビによる必勝態勢だ。初回から崩れることがあれば、中継ぎ陣を早めにつぎ込み、五回までゲームを整えて勝利の方程式へとつないでいく。
山口コーチは「1つのアウトも全力で取りにいくということ」と、勝利への執念を求めた。「FK」の2人が2イニングずつ投げた試合は過去10度あり、最後に展開されたのは08年9月6日の広島戦(広島)。仮に25日に展開されると、2年ぶりのリレーとなる。
この日は先発陣だけが指名練習に参加して、リリーフ陣は休養に努めた。一つも落とせないギリギリの戦い。虎投が一丸となって目の前の勝利に闘志を燃やす。
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