「いいとも」に不満　アルタに爆破予告の落書き男を逮捕

徳永容疑者が落書きした「スタジオアルタ」が入る商業ビル

　フジテレビ系の人気バラエティー番組「笑っていいとも！」を生放送している「スタジオアルタ」が入る商業ビルに、出演者らを脅す内容の落書きをしたとして、警視庁新宿署は２４日、威力業務妨害の疑いでアルバイトの徳永匡容疑者（３７）を逮捕したと発表した。逮捕は２２日。同容疑者は「１００人アンケやらせゆるさん　次１人でたらバクハツ」などと落書きを繰り返していた。

　徳永容疑者の逮捕容疑は６月下旬頃から８月下旬まで、２２回にわたってアルタビル内の階段壁面などに、油性ペンで「１００人アンケやらせゆるさん　次１人出たらバクハツ」などと落書き、ビル管理会社の業務を妨害した疑い。

　同署幹部によると、徳永容疑者は出演者が観覧者１００人に質問をして、該当者が１人だけの場合に、出演者に記念品が当たるコーナーに不満を持っていた。「番組制作者のヤラセは許せない。あのコーナーをやめさせようと思った」「フジテレビの視聴者センターに苦情を入れたが、相手にしてもらえず、頭にきてやった」などと容疑を認めている。

　今月１９日にビル内で落書きをしていた徳永容疑者を警備員が発見、新宿署が器物損壊容疑で現行犯逮捕した。その後、釈放となり、２２日に威力業務妨害で逮捕した。ビルの防犯カメラには頻繁に出入りを繰り返している同容疑者の姿が映っていた。生中継しているフロアは警備が厳重なため入ることができず、ほかの階の壁面やエレベーターの乗り場付近に落書きをしていたという。１００人アンケートを番組で行った当日や休日を利用して、ビルに足を運んでいた。

　８月に出演したアイドルグループ「ＡＫＢ４８」が、１００人アンケートで該当者１人を的中させたことについても立腹。同ビル内に「アンケのやらせボクメツ　ＡＫＢボクメツつぶす」とも書き込んでいた。落書きは５０～６０センチの大きさで、殴り書きされていた。

　徳永容疑者は調べに対し、反省した様子で「アンケートのインチキが許せなかった。抗議したかっただけで、ほかに落書きをした理由はない」などとも供述しているという。

　番組を放送するフジテレビは「警備を厳重にしており、放送への影響はありませんでした。徳永容疑者が指摘するようなヤラセの事実もありません」としている。

（2010年9月25日06時02分スポーツ報知）