母親と初接見の押尾被告、目の輝き衰えず

　合成麻薬ＭＤＭＡを飲んだ飲食店従業員・田中香織さん（当時３０歳）を救命しなかったとして、保護責任者遺棄罪などで懲役２年６月の判決を受けた元俳優・押尾学被告（３２）が２４日、東京拘置所で野嶋慎一郎弁護士らと接見した。

　２２日に裁判所に提出した保釈請求について、２９日にも結論が出る見込みだという。過去７回の請求はすべて却下されているが「今回は保釈される可能性はかなり高いと思っている。保証金は約１０００万円くらいでは」と、同弁護士は話した。また、弁護団は田中さんの遺族に対して、慰謝の申し入れをするかなど、控訴審の準備の話し合いを行ったという。

　押尾被告はこの日、判決後初めて母親と約１０分間、接見した。母親は野嶋弁護士に対して「アメリカ暮らしが長く、あまり裁判や法律の知識がないので、分かりやすく説明してあげてください」と話したそうだ。現在の押尾被告の状況について、野嶋弁護士は「非常に精神力があり、目の輝きも衰えていない。気を張っている状態」と表現。ファンや関係者から段ボール１箱分の手紙がきており、それに目を通すなどしているという。

　弁護団は控訴から５０日以内の１１月上旬までに控訴理由書を提出。年末か年明け早々にも控訴審が行われる見込みだ。