JITCO交流大会
「JITCO交流大会 人づくり、交流そして友好の発展」を開催
2008年10月
10月3日(金)、経団連会館(東京都千代田区)にて「JITCO交流大会 人づくり、交流そして友好の発展」を開催しました。当日は、約380名の方々のご参加を得ることが出来ました。
JITCOからは、「研修・技能実習現況報告」の中で、送出し国の概況、研修生・技能実習生の受入れ状況、制度の議論の動向について説明を行いました。
送出し国の概況では、各国の不正対策防止等も含め、定期協議等をとおして把握している各国の取り組みが紹介されました。研修・技能実習制度が開発途上国に対して技能及び技術の移転を目指すものであることを鑑みると、できるだけ多くの国から研修に来てもらうことが望ましいことから、現在多数を占める中国以外の国にも目を向けてもらうために、中国だけではなく他の送出し国(ベトナム、インドネシア、フィリピン、タイ、モンゴル、ペルー、スリランカ等)について紹介しました。
研修生・技能実習生の受入れ状況では、各都道府県の特徴について触れ、制度の議論の動向では、各議論のポイントについて説明しました。
制度の適正な運営に向けて新たに実施された事柄(法務省指針の改訂、巡回指導の強化、研修生・技能実習生のホットラインの設置)の中で、JITCOの母国語相談(フリーダイヤル化、土曜日開設)の活用による問題の早期解決を呼びかけました。
制度改正の動きは進みますが、制度を適正に活用するのはもちろん、研修生・技能実習生が日本に来て病気やけがをせずに母国に戻って活躍するのが一番重要と考えているので、是非皆様方と力を合わせてこの制度を発展させていきたいとして概況報告を締めくくりました。
引き続いて、ピーター・フランクル氏から、「美しくて面白い日本語」と題して講演が行われました。
ピーター・フランクル氏は、ハンガリー生まれの数学者、しかも大道芸人としても活躍され、テレビなどでも多数ご出演されています。世界各国を巡り、12カ国語も操る豊富な体験をふまえて、日本語のもつむずかしさ、おもしろさ、美しさをお話しくださいました。
講演の初めと終わりには、大道芸のジャグリングも披露いただき、また会場にも下りて参加者にインタビューされ、中国の研修生とは中国語で会話するなど、語学の堪能ぶりを発揮、会場を大いに盛り上げていただきました。
フランクル氏は、日本の優れた「品質管理」は数学と似ていて、日本人の推測や憶測を許さない精密さ、正確さは「数学者のよう」と評し、また、明治以降、日本の教育で図工が重視されたことにより、日本人は手先が器用で、その伝統が日本の技術を支えていると話されました。この技術を学びにきた研修生にはあらゆる勉強をして帰って欲しい、そして日本語をもっともっと勉強してほしい、それは必ず母国に帰っても役に立つと研修生たちを励まされました。
休憩後は、「研修生・技能実習生受入れ機関表彰式」及び「第16回日本語作文コンクール表彰式」が行われました。 研修・技能実習受入れ機関表彰式は、外国人研修・技能実習事業を適正かつ継続的に実施し、本事業の趣旨・目的に沿った顕著な成果を上げている受入れ団体・企業を表彰することで、受彰団体・企業の一層の取り組みを支援するとともに、他の受入れ団体・企業が本事業の適正な実施に取り組む方向性を示す目的で企画した事業で、本年度は、多数の団体、企業の中から5団体、1企業が選出されました。
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同表彰式では、受彰機関を代表して、サンライズ事業協同組合の中島良和理事長、ビューテック株式会社の渡辺一正社長から、研修生受入れ事業に係る取組みについてご報告いただきました。なお、この後引き続き行われました第16回日本語作文コンクール表彰式の詳細につきましては、別途掲載していますのでそちらをご覧下さい。
その後の懇親会では、日本語作文コンクールの最優秀賞受賞者にインタビューするなど、 和やかな雰囲気の中で参加者の皆さんが交流を図られていました。
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