大阪府立大の森本茂雄教授らはフェライト磁石でトルクを高められるモーターの新たな構造を見つけた。モーターは回転体と固定部の間に1ミリメートル以下のすき間があり、すき間が大きいほど磁力が減衰する。そこで固定部と回転体が向き合う面を凹凸にかみ合うような構造に設計。向き合う面積を増やすことで磁力を補った。
また凹凸によってすき間の一部の距離が短くなる効果や、回転体に入れる磁石の位置を最適化することで磁力を高めた。試作したモーターは従来よりもトルクが約3割以上高まった。
希土類の世界生産量は推定で年間約12万トン。そのほとんどが中国で産出されている。自動車メーカーはハイブリッド車の生産を増やしており、今後の調達難や価格高騰が危惧(きぐ)されている。
希土類を使うモーターはハイブリッド車や電気自動車だけでなく、エアコンや冷蔵庫など様々な電気製品で利用されている。希土類不要の技術が実現すれば需要は大きい。NEDOなども支援しており、研究が盛んになっている。
名古屋工業大学の小坂卓准教授らは、希土類の1つ、ネオジムの使用量を半減させたモーターを試作した。永久磁石の量を減らし、その磁力の低下分を電磁石で補うように設計した。特殊な鉄粉からなる材料を鉄心に採用し、構造を工夫することで実現したという。
様々なタイプのモーターが研究されているが、希土類を使わないことによる磁力の低下を補うのが難しく、試行錯誤が続いているのが現状。検討される新型モーターは磁力を無駄にしないために複雑な構造になる場合が多い。どれだけ安価に製造できる構造にできるかが実用化へのカギになりそうだ。
(大阪経済部 松田省吾)
希土類、三菱電機、ダイキン工業、ディスプロシウム、NEDO、ハイブリッド車、電気自動車、大阪府立大学
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