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中国人船長を釈放=「今後の日中関係を考慮」―尖閣沖漁船衝突・那覇地検

時事通信 9月25日(土)1時50分配信

 沖縄県の尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件で、石垣海上保安部が公務執行妨害容疑で逮捕した中国人の※(※=簷の竹かんむりを取る)其雄船長(41)について、那覇地検は25日未明、国民への影響や日中関係などを考慮した上で、29日の拘置期限を前に処分保留のまま釈放した。船長は中国側チャーター機で石垣空港をたった。
 釈放決定について、仙谷由人官房長官は24日、「検察が総合的に判断した。国内法に基づいて(捜査を)進めた結果だ」と述べた。事件の影響が経済分野にも飛び火する中、両国の対立がこれ以上深まるのは望ましくないとする政治的な判断が働いたとみられる。
 同地検の鈴木亨次席検事は同日記者会見し、釈放理由について「事件に計画性はなく、わが国での前科がないなどの事情も認められる」とした上で、「国民への影響や今後の日中関係も考慮すると、これ以上容疑者の身柄拘束を継続して捜査を続けることは相当ではないと判断した」と述べた。
 柳田稔法相は釈放について「指揮権行使の事実はない」と述べた。那覇地検は福岡高検、最高検と協議の上、船長の釈放を決めたとしている。
 那覇地検は、船長が故意に漁船を巡視船に衝突させたとしており、今後起訴猶予処分とする見通し。
 チャーター機は25日午前1時半すぎ、石垣空港に到着。沖縄県警八重山署から釈放された船長を乗せ、同2時すぎ、同空港を離陸した。中国福建省に戻るという。
 中国外務省は「日本が船長に取ったすべての司法手続きは違法で無効」とする談話を発表した。 

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最終更新:9月25日(土)2時23分

時事通信

 

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