民主・岡田幹事長発言詳報 「検察判断は尊重すべきだ」中国人船長釈放
産経新聞 9月24日(金)19時8分配信
民主党の岡田克也幹事長は24日夕、尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件で、那覇地検が中国人船長の釈放を決めたことについて、「検察の判断は尊重されるべきだ。法に基づいて粛々と(判断)した結果だ。何らかの影響で本来の判断を曲げてしまったと受け取られることが、国益を損なうことになる」の述べ、地検の判断を擁護した。党本部で記者団に答えた。やりとりは以下の通り。
−−中国人船長が釈放となった。なぜこのタイミングか。一連の岡田幹事長がうかがっている経緯、考えを
「経緯は聞いていない。これは、もう既に、検察庁の判断すべき話だから、私は政府の人間ではない。政府であっても、聞いていることはない」
−−では、なぜこのタイミングか?
「それが司法手続きの常識だと思うから」
−−岡田幹事長自身はなぜこのタイミングで釈放されたと思うか
「それは検察の判断だ。那覇地検がそういう判断をしたということであれば、それについて憶測を交えてモノを言うことはできない。地検の判断は、尊重されるべきだと考える」
−−地検の判断だが、会見で政治的配慮ととれる発言をしているが
「地検が?」
−−はい。会見でそういう発言がある
「政治的配慮とは言ってないでしょ」
−−そういう風にとれる
「正確に地検がどう言ったかをおっしゃっていただかないと。地検が言ったとおりのことをおっしゃっていただければ、コメントするが」
−−(那覇地検の次席検事は会見で)「国民への影響、日中関係などを考慮して判断した」とコメントしている。検察が政府からの何の関与もなく政治的に判断することが三権分立上、正しいことか。幹事長としてどうか
「基本的に検察がどうするか。今回、最終判断はしていない。起訴するかどうかについては判断をしていない。身柄を釈放したということにとどまっているわけだ。そのときに、総合的に判断するということは、現行制度上ありうることだ。あまり検察の判断に対して政府あるいは政治家がいちいちコメントすることは、なるべく避けるべきだと思う」
−−これまで岡田幹事長は「法に基づいて粛々とやるべきだ」という立場だったが
「はい」
−−法に基づいて、粛々とやっていないのではないか
「いや、法に基づいて粛々とした結果、今回のことだ。それに対して、何か疑惑があるというか、異論を差し挟むようなことは、当然政治家だから、避けるべきだと私は思う」
−−岡田幹事長がこの話を聞いたのは、いつどのような手段か
「報道だ」
−−中国で日本人4人が中国当局に拘束された後の釈放決定だが、中国側の圧力に屈したという見方もできるが
「いろいろな憶測はできるだろうが、ここは私は検察を信じたいと。検察がまさしく粛々と判断したと思う」
−−ただ、中国の世論として、「断固強硬な態度を成果だ」とネット上でも言っているが、政治的影響についての懸念はないか
「ネットでは色んな意見が飛び交う。日本はそういう国ではない。法治の国であるということは、堂々と言わなければならない」
−−今後、党から政府に説明を求めることは?
「政府じゃない。司法の独立だから。そういう基本を踏まえてやっぱり議論した方がよいと思う」
−−政治的判断だとすれば、日本は主権国家だが、日本に主権はないのではないか。中国に言われてすぐ従うのでは主権が成り立たないが、どうか
「中国から言われたからそうしたって、検察は言っているか」
−−政治的な状況を考えてというのは・・・
「やはり、冷静にしっかりと検察で判断したわけだから、そのことは受け止めるべきだと思う。個人的にはいろいろな意見はそれぞれあると思うが、私は与党の幹事長という立場だから、それについて、異論を差し挟むようなことは控えるべきだと思う」
−−今回の判断が日本の国益に与えた影響は?
「国益と言うと?」
−−日本の国益は守られたのか。日本の領海内に入った船を、法に基づいて粛々と対応するといって、処分保留なのに釈放することによって
「だから、まだ最終的には結論は出ていない。そのことはよく踏まえた上で議論したほうがよいと思う。そして、大事なことは、やはり司法の独立。検察が自ら判断したということが重要なことであって、それが何かどっかの、日本政府であれ、中国側であれ、何らかの影響を受けて、本来の判断を曲げてしまったという風に受け取られることが、私は最大の国益を損なうことになる。だから、そういうことではないとしっかりと発信していくことが重要である。まるで中国から言われたから判断を曲げたような、そういう風に理解をされたとしたら、それはまさしく国益を損なうことであると思う」
−−幹事長は、中国人船長は、29日まで期限があったが、それを待たずに早い段階で釈放の結論が出たことはどうか
「何回も繰り返すが、検察の判断だ。そのことについて、いちいち、感想を述べるべきではないと思う。それは皆さんも同じだと思うが。まさしく、何というか、検察の判断がきちんと尊重されなければならないということだと思う。どちらの意味においても」
−−岡田幹事長の把握では、この件をめぐって、法務省側が官邸と協議したという話はあるか
「承知していない」
−−最終的に処分が分からない段階だが、国内法にのっとって起訴されるべきだと考えるか
「それを決めるのは検察だ。その前に何かこちらが良い悪いということ自身が、私は問題だと思う」
−−今日、幹事長は官邸で仙谷長官と会っているが、この件で意見交換はしたのか。協議はあったか
「していない。予算の話だから」
−−釈放を受けて、中国の外交部が、「日本のあらゆる司法手続きは違法だ」とのコメントを出しているが
「それはまったく事実に反することだ」
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「経緯は聞いていない。これは、もう既に、検察庁の判断すべき話だから、私は政府の人間ではない。政府であっても、聞いていることはない」
−−では、なぜこのタイミングか?
「それが司法手続きの常識だと思うから」
−−岡田幹事長自身はなぜこのタイミングで釈放されたと思うか
「それは検察の判断だ。那覇地検がそういう判断をしたということであれば、それについて憶測を交えてモノを言うことはできない。地検の判断は、尊重されるべきだと考える」
−−地検の判断だが、会見で政治的配慮ととれる発言をしているが
「地検が?」
−−はい。会見でそういう発言がある
「政治的配慮とは言ってないでしょ」
−−そういう風にとれる
「正確に地検がどう言ったかをおっしゃっていただかないと。地検が言ったとおりのことをおっしゃっていただければ、コメントするが」
−−(那覇地検の次席検事は会見で)「国民への影響、日中関係などを考慮して判断した」とコメントしている。検察が政府からの何の関与もなく政治的に判断することが三権分立上、正しいことか。幹事長としてどうか
「基本的に検察がどうするか。今回、最終判断はしていない。起訴するかどうかについては判断をしていない。身柄を釈放したということにとどまっているわけだ。そのときに、総合的に判断するということは、現行制度上ありうることだ。あまり検察の判断に対して政府あるいは政治家がいちいちコメントすることは、なるべく避けるべきだと思う」
−−これまで岡田幹事長は「法に基づいて粛々とやるべきだ」という立場だったが
「はい」
−−法に基づいて、粛々とやっていないのではないか
「いや、法に基づいて粛々とした結果、今回のことだ。それに対して、何か疑惑があるというか、異論を差し挟むようなことは、当然政治家だから、避けるべきだと私は思う」
−−岡田幹事長がこの話を聞いたのは、いつどのような手段か
「報道だ」
−−中国で日本人4人が中国当局に拘束された後の釈放決定だが、中国側の圧力に屈したという見方もできるが
「いろいろな憶測はできるだろうが、ここは私は検察を信じたいと。検察がまさしく粛々と判断したと思う」
−−ただ、中国の世論として、「断固強硬な態度を成果だ」とネット上でも言っているが、政治的影響についての懸念はないか
「ネットでは色んな意見が飛び交う。日本はそういう国ではない。法治の国であるということは、堂々と言わなければならない」
−−今後、党から政府に説明を求めることは?
「政府じゃない。司法の独立だから。そういう基本を踏まえてやっぱり議論した方がよいと思う」
−−政治的判断だとすれば、日本は主権国家だが、日本に主権はないのではないか。中国に言われてすぐ従うのでは主権が成り立たないが、どうか
「中国から言われたからそうしたって、検察は言っているか」
−−政治的な状況を考えてというのは・・・
「やはり、冷静にしっかりと検察で判断したわけだから、そのことは受け止めるべきだと思う。個人的にはいろいろな意見はそれぞれあると思うが、私は与党の幹事長という立場だから、それについて、異論を差し挟むようなことは控えるべきだと思う」
−−今回の判断が日本の国益に与えた影響は?
「国益と言うと?」
−−日本の国益は守られたのか。日本の領海内に入った船を、法に基づいて粛々と対応するといって、処分保留なのに釈放することによって
「だから、まだ最終的には結論は出ていない。そのことはよく踏まえた上で議論したほうがよいと思う。そして、大事なことは、やはり司法の独立。検察が自ら判断したということが重要なことであって、それが何かどっかの、日本政府であれ、中国側であれ、何らかの影響を受けて、本来の判断を曲げてしまったという風に受け取られることが、私は最大の国益を損なうことになる。だから、そういうことではないとしっかりと発信していくことが重要である。まるで中国から言われたから判断を曲げたような、そういう風に理解をされたとしたら、それはまさしく国益を損なうことであると思う」
−−幹事長は、中国人船長は、29日まで期限があったが、それを待たずに早い段階で釈放の結論が出たことはどうか
「何回も繰り返すが、検察の判断だ。そのことについて、いちいち、感想を述べるべきではないと思う。それは皆さんも同じだと思うが。まさしく、何というか、検察の判断がきちんと尊重されなければならないということだと思う。どちらの意味においても」
−−岡田幹事長の把握では、この件をめぐって、法務省側が官邸と協議したという話はあるか
「承知していない」
−−最終的に処分が分からない段階だが、国内法にのっとって起訴されるべきだと考えるか
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最終更新:9月24日(金)22時23分
- 岡田克也(おかだかつや)
-
- 所属院 選挙区 政党:
- 衆議院 三重県第3区 民主党
- プロフィール:
- 1953年7月14日生 初当選/1990年 当選回数/7回
- (写真提供:時事通信社)
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