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中国漁船・尖閣領海内接触:台湾船、尖閣沖に 海保の警告受け離れる

 沖縄・尖閣諸島の日本の領海(約22キロ)内で、中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件に絡み、台湾人活動家2人が乗り込んだ抗議船「感恩99号」が14日未明、同諸島の領海への接続水域(約22~44キロ)に入り、魚釣島の西北西約41キロまで接近した。海保は巡視船艇数十隻で領海に侵入しないよう警告。抗議船は約5時間半にわたり停船するなどしたが、午前10時半ごろに日台の地理的中間線から台湾側に去った。

 海保によると、抗議船は午前2時35分ごろ、魚釣島の西南西約44キロから接続水域に入り、時速約16キロで同島方向へ向かった。接続水域は国連海洋法条約などで領海への侵入を未然防止できるエリアとして設定されており、海保は無線や電光掲示板で「領海に入らないように」と警告。抗議船は接続水域内で停船や航行を繰り返したが、同8時ごろ、同島の西約44キロで接続水域を離れた。抗議船は同諸島の領有権を主張するのぼりを掲げていたという。

 これに関し、前原誠司国土交通相は14日の閣議後会見で「東シナ海にはいかなる領土問題も存在していない。日本の主権を脅かす活動や行為には毅然(きぜん)と対応していくに尽きる」と述べた。【石原聖】

 ◇政府、台湾に抗議

 仙谷由人官房長官は14日午前の記者会見で、台湾人活動家の抗議船が尖閣諸島沖の海域に入ったことについて、台湾に抗議をしたことを明らかにした。その上で「我が国の対応は、一貫した立場に基づく適正なものだ」と強調した。中国要人の来日が延期されたことに関しては「もしそうであるなら甚だ遺憾である」と述べた。【野口武則】

毎日新聞 2010年9月14日 東京夕刊

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