中国全土でマジの売買春一斉摘発 賄賂も効かず、共産党員でも容赦なく逮捕!

★SPA!今週は4本ドーンとお届け

2010.09.22


題字・イラスト/マミヤ狂四郎【拡大】

 ■「中華人民(毒)報」SPA!獨家報導 前代未聞の売買春摘発編

 5月、北京市内の老舗の高級ナイトクラブ「天上人間」が摘発され、大々的に幕を開けた“掃サオファン黄”(売買春一斉摘発)。『人民日報』(8月14日付)によると、北京の警察は、毎月11日を摘発の日と定めるなど、さらなる取り締まり強化を打ち出している。そんななか、北京市で6年も営業を続けていた大規模売春組織が摘発された。この組織はこれまで4億円以上の利益を得る一方、地元警官に無料で性サービスを提供し、お目こぼしを受けてきたという(『京華時報』(8月17日付)。

 北京市から2000km離れた広東省深セン市の夜の街も、掃黄の波が押し寄せている。同市在住の留学生・岡本宏大さん(仮名・25歳)は話す。

 「先月、街で一番の高級サウナが摘発された。地元の警察の親類がケツモチをしているので、絶対安全だったのに。この一件以降、ほかのサウナも摘発を恐れて自主休業。かろうじて営業を続ける店も、夜中は身分証を提示しなければ、足裏マッサージすら受けられないような状況ですよ…」

 一方、『雲南網』によると、雲南省昆明市で、風俗営業を行っていたナイトクラブに警察が一斉に踏み込み、店の従業員と68人の客を拘束。しかし、客の中に共産党幹部を名乗る男が。「俺は全人代(中国の国会に相当)の四川省代表だぞ!」と最後まで抵抗していたが、このときばかりはまったく効果がなく、警察はひるむことなく男を連行した。今までの中国では考えられなかった話だ。

 摘発対象は、売春組織や買春客だけではない。『新華社』(7月21日付)によると、重慶市最大で外資系のヒルトンホテルが、売買春に利用されることを容認していたとして、営業停止処分を受け、5つ星の認定を取り消された。

 重慶市在住の自営業・砂川孝昌さん(仮名・35歳)も先月、出張先で、摘発されそうになった。

 「上海に出張した際、宿泊先のホテルで一斉摘発があった。摘発の日の夕方、ロビーに目つきの悪い北京訛りの男たちがたむろしていたんですが、実は彼らこそ警察だった。深夜、宿泊客が女を部屋に連れ込むのを見届けてから、踏み込んだそうです。実は、私も当日、夜遊びする予定だったんですが、嫌な予感がして、おとなしく寝ていたので助かりましたよ」

 今回の掃黄に共通するのは、今まで地元警察との癒着の下、長期間にわたり行われていた売春行為が、突然、摘発を受けるという点だ。売春組織にとってみれば、まさに青天の霹靂。今回の全国一斉摘発に関して、中国在住フリーライター・吉井透氏はこう語る。

 「全国で吹き荒れている掃黄は、中央政府の号令で行われています。売春組織の多くは地元警察を賄賂などで懐柔し、営業を黙認してもらっていた。しかし、今回の摘発は、全国各地に中央から直々に警察が派遣され、取り締まりの陣頭指揮を執っている。彼らは地元の売春組織と何の利害関係もないので、聖域なき摘発が可能というわけ。ちなみに、今回の掃黄が始まったのは、4月に胡錦濤以下、政府首脳の携帯電話に売春業者からのスパムメールが届いたことがきっかけと言われています」

 中国で“羽目を外す”日本人旅行者や出張者も多いはずだが、しばらくおとなしくしたほうがいい。

【摘発後の風俗店がハッテン場に!?】

 容赦ない摘発で、転業を余儀なくされる売春業者も出ている。昆明市在住のAさんの話。「営業停止を受けたエロサウナが、再開したので行ってみた。その店には、大浴場の隣に、水中の小魚に体の老廃物を食べてもらう水風呂があるんですが、入ると先客の青年がこっちを見ながら股間をシコシコ…。そして先端部を大量の魚が突っついていた。ほかにも、ねっとりした視線を投げかける輩が数人おり、垢擦り師も皆マッチョで、不必要に股間や尻を刺激してきて……。どうやら、ゲイ向けの風俗店に鞍替えしたみたい」。再び摘発を受けたら、「前門の虎、肛門の狼」といったところか!?

取材・文/奥窪優木 題字・イラスト/マミヤ狂四郎

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