人気スパイ映画007シリーズの主役ジェームズ・ボンドが活躍する組織として有名な英対外情報機関、秘密情報局(MI6)の歴史を公式にまとめた本が22日までに英国で刊行された。
1990年代前半まで存在自体が伏せられていたスパイ組織の正史出版は初めて。著者はボンドには実在のモデルがいたとしている。
英メディアによると、著者はMI6が創設された1909年から49年までの極秘文書を読むことをMI6から許可されたクイーンズ大(英ベルファスト)のキース・ジェフリー教授(歴史学)。
同教授は、ジェームズ・ボンドのモデルとなったとみられる人物は原作者イアン・フレミングの友人で、第1次大戦と第2次大戦の間にパリにいたロシア語使いのスパイとした。映画と同じく「美女と速い車が好き」で「実在の『ボンド』は小説よりも興味深い人物だった」という。
また、英国の有名作家サマセット・モーム(1874〜1965)や映画「第三の男」の原作者として知られる英作家グレアム・グリーン(1904〜91)がMI6のスパイだったことも確認された。
(2010年9月23日)