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“割り屋”としての能力買われた“エース” 信用性に疑問 

10日、厚労省文書偽造事件の判決で、大阪地裁に入る大阪地検特捜部の前田恒彦容疑者
10日、厚労省文書偽造事件の判決で、大阪地裁に入る大阪地検特捜部の前田恒彦容疑者
Photo By 共同

 厚生労働省の文書偽造事件をめぐる証拠隠滅容疑で逮捕された大阪地検特捜部検事の前田恒彦容疑者(43)。果たして“エース”と呼ばれるにふさわしい捜査をしてきたのか。逮捕で、これまで担当したほかの事件証拠の信用性まで失いかねないとの声も出ている。

 前田容疑者が今年1月、捜査の応援に入った小沢一郎民主党元幹事長の資金管理団体「陸山会」をめぐる収支報告書虚偽記入事件。元公設第1秘書大久保隆規被告(49)=政治資金規正法違反の罪で起訴=の逮捕6日目から、東京地検特捜部の検事に代わって取り調べを受け持った。

 「重要な容疑者の調べに充てるなんて」。東京の検察内部では応援検事の起用を疑問視する声が出たが、東京特捜の幹部は、口の固い容疑者から供述を引き出す“割り屋”としての能力を買ったという。

 「そもそも収支報告書の作成にかかわっていなかった」と否認していた大久保被告。被告の周辺関係者は「(前田容疑者は)筋書きに沿わない説明には耳を貸そうとしなかったようだ」と話す。

 拘置期限直前に起訴内容を大筋で認める供述調書が作成されたが、公判前整理手続きが24日に始まるのを前に、大久保被告は起訴内容を否認する意向で、「取り調べの中で押し付けがあった」として調書の信用性を争う予定だ。

 前田容疑者と一緒に捜査した経験のある検察関係者は「割り屋というのは虚像。捜査報告書を早く、きれいにまとめてくるのは確かだが、上司は逆に疑ってチェックするくらいの余裕が必要だったのでは」と話した。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年09月23日 11:39 ]

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