中村道場のサンチン・突き技の特徴・古武術について (心道流・上地流・原田先生・宇城先生・故上原先生の動画より)
最初に心道流と初代宗家の故座波仁吉先生について、以下に引用します。
『心道流(しんどうりゅう)は、空手の流派の1つ。正式名称は心道流空手道 心道会。
型を稽古の中心としながら、それを徐々に組手へと活かしてゆくことを特徴とし、沖縄古伝空手の継承を目指す。 他の空手のように突き・蹴りのほか投げや棒術も技に含んでいる。流派の理念は「他尊自信」「型は美しく 技は心で」「心豊かなれば 技冴ゆる」』
『座波 仁吉(1914年3月5日 )は沖縄県那覇市出身。「心道流空手道心道会」最高師範。「心道流空手道心道会」は、1951年の宮崎大学空手道部創立とともに座波を会長として迎え設立された(以後、座波は「心道流空手道心道会」の最高師範を務める)。2002年に座波は初代宗家となる。』
上述した事を読んでいただければ、明確に琉球古伝空手である事がご理解いただけると思います。
また、これまでの経過で、同じ沖縄拳法という名前の流派でも全く異なっている事も理解してもらえたと思います。
沖縄拳法を創った中村茂先生は、実際には複数の師匠に師事しています。
糸洲安恒先生、花城長茂先生、国吉真吉先生らにも師事していて、喜屋武朝徳先生、本部朝基先生、上原清吉先生らとも交流・修業を重ねています。
以前、他に「中村茂先生の弟子にはご子息の中村丈人先生(沖縄拳法空手道連盟)、沖縄拳法琉誠館の金城先生、沖縄拳法空手道協会の喜納先生がいらっしゃる事。他にも小渡先生、比嘉先生、前原先生、宮里先生、喜瀬先生、親田先生がいらっしゃる事」を書きました。
前回は、例を出して『稽古会の方が「バリバリの実戦格闘家にはまず無理」と言われていた事を、宇城先生が数見氏、岩崎氏を相手にして「正面から入る技法」「相手の死角に入る技法」を明確に行っている事、
ある程度威力のある正拳突きでも岩崎氏や数見氏を止める事は容易にできない事、腹部を突く事自体が容易ではない事』をのせました。
結論として『相手に力を出させずに封じるには、同じフルコンタクト空手の技術よりも古伝空手の「心体の術理技法」が有効だと思われる事。
そのためには日野先生が(ビジュアル的には見えない)といっている体の使い方、宇城先生が使っている目に見えない要素を含む「心体の動き方」が含まれている事、それが年齢による衰えや体格差を超えるために重要な要素である事』等を書きました。
その後にミクシイの中のメッセージでサンチンについての質問がありました。
前にも書いたのですが、サンチンは二種類の方法でおこなっています。
一つが静かな呼吸法のサンチンです。 心道流や剛柔流と同じだと思います。
静かな呼吸法でのサンチンは「取って、返す」という言葉に合わせるようにして稽古します。イメージと呼吸を合わせるのですが、何度もくり返していると相手の力を抜いて、吐く息に合わせて、相手を崩せるようになる技法です。
もう一つの方法は打たれ強さを養う上地流と同じ方法です。
おそらく「稽古会」ではサンチンをやらないと思います。稽古で重視している型も違うと思います。
沖縄拳法の特徴としては正拳突きです。
下から曲線のように出す突きです。構えの特徴は、前手が下にある事です。体重を前足に6割、後足に4割かける軽い前屈立ちです。
沖縄拳法の突き方は、非常に独特だと思います。ボクシングのような直線的な突き方ではありません。
この突き方をされると、目の前に突然、拳があらわれるような錯覚を起こします。
自分から攻撃を仕掛けた時に、相手に入られて、この突き方をされると、時々、腰くだけのように後方へ仰け反って転倒する事があります。
下の動画の中で、原田先生の相手のように崩れる事があります。
大東流の故佐川幸義先生の突きは拳風という感覚あったそうですが、同じ突き方をされていたのではないかと思ったりします。もちろん、故佐川先生についての著書の中の表現からの推測です。
完全に推測ですが、突き技を受けた感じとしては、とてもよく似ていると感じています。 突き技も明確に「稽古会」とは違っています。
松濤会の原田満祐先生は、松濤館空手をブラジルに紹介した方で、現在はイギリスに松濤会を設立されています。現在はイギリス南部ウェールズに住んでいらっしゃるそうです。
相手の攻撃心を感じとる事や間合いに入れない事、突き技など沖縄拳法と共通している技法が多く見られます。
上の動画の中で、原田先生が相手の右突きを左手で止め受けして、相手の首を右手でつかんで崩している様子があります。
これは宇城先生が数見氏を崩している技法と同じです。
相手の崩れ方が違うので、まるで違う技を見ているようですが、よく見ていただければ、同じ技法だとわかるはずです。
また、同じタイミングで岩崎氏を崩している首投げの形はナイファンチ、ワンシュウ、前里の鉄甲型、五十四歩の技法をそのまま使っています。
これも原田先生と同じタイミングです。「入る技法」からの技です。
原田先生の木刀や棒術ですが、故上原先生とも共通しています。
この場合も雰囲気が違うので異なっているように見えますが、よく見れば同じタイミングで使っている事がわかるはずです。
何度も同じ結論になるのですが、素手の場合も武器術の場合も相手に力を出させずに封じるには「心体の術理技法」の修得が効果的だと思います。
小手先の技ではありません。
掌、拳、サイ、棒等々、すべて小手先の技法は、実際には役に立ちません。
原田先生、故上原先生、宇城先生が自らの心体で具現化されて証明していると思います。
最後に、「バリバリの実戦格闘家にはまず無理」とコメントしてきた方から言われたメッセージです。
「力は必要ないって、自分で言っといてスクワットって矛盾してるやろ!」と言われました。
この事は、大東流の故佐川先生について、よく質問される事と同じです。
故佐川先生も「合気は力ではない」と言いながら、四股踏みを1000回、腕立てを150回やったり、重い棒を何回も振るなどの厳しい鍛錬をされています。
聞いたり、読んだりしただけでは、確かに矛盾しているように思えます。
実は全く矛盾はしてないんです。本当の意味を理解していません。
例を出して、説明します。
野球のピッチングフォームを思い出してほしいのですが、ボールを投げる時に前足を踏み出して球を投げます。
前にステップする推進力と全身をバネにして、体から発生する重みをボール伝えて投げます。
上のダルビッシュ投手の動作は、足腰の筋力をしっかり鍛えていないとできない事なんです。
ステップの幅を広く取っていて、力のみない素晴らしいフォームだと思います。
上半身は柔らかく、ボールにまで下半身の力が伝わっている様子がわかると思います。
けれど、同時に膝や足首に負担がかかるはずです。
前足を踏み出してボールを投げる行為は、前方に踏み出す勢いと自分の体重を合わせた重みを片足で支える事になるんです。
更にバランスを保つためには、足腰全体の細かな筋力が必要になります。
そうでなければ、ボールに推進力と重みを伝える事ができません。
日頃から足腰を鍛えていなければできない事です。努力、鍛錬の積み重ねだと思います。
足腰の弱いピッチャーはどうしても肩や腕、上半身に力が入ってしまい、いわゆる手投げになってしまいます。後足や前足一本で体を支える事ができないからです。大きくステップする事もできません。
ピッチングで「肩の力をぬく事」が大切なのは、誰でも知っていると思います。
力みのない状態で、腕力まかせでは無いという事です。
足腰がしっかりしていないと、どうしても力む癖が付いてしまいます。
野球をやっていない人でも知ってる事だと思います。
故佐川先生がおっしゃっている事は野球の場合と全く同じだと思います。
日頃のトレーニングと武術の技法を使う時は違うという事です。
全身の基礎的な力を上げる事が悪いのではありません。
技を使う時に力みがあり、腕力まかせになる事がダメなんです。
実は、全く矛盾などしていない事が理解してもらえると思います。
どのスポーツでも常識です。 ムエタイ、キック、テコンドー等の競技でもランニングや縄跳び、ヒンズースクワット、プッシュアップ等の筋力トレーニングやサーキトトレーニングをしている人が多いと思います。
しかし、試合の時に体が力んでいるとパンチやキックにスピードはのりません。
当然の事で、実は殆どの人が知ってる事なんです。
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ミリョンとサンホさんへ
う~ん、コメントの内容読んだけど、僕はもうあなたに何も言うことはないよ。
在日の人達の気持ちをのせてあるブログは、アクセスが増えてるので、いろんな人に知ってもらう良い機会だと思った。
あちこち電話するとか、中村先生の事情を調べるみたいなことを言ってるけど、全部、あんたの好きなようにしていいよ。
どこで、だれに僕の悪口を言っても、全部、文句は言わない。
全部、OKです。気のすむだけ、何でもやっていいです。
以前、いろいろ言ってたことは、もうどうでもいいし、僕の方が悪かったです。
どんなに非難されても、絶対にあなたの悪口はいいません。
気のすむようにしてください。
あなたの言う事は正しいよ。僕は師範状をもらった以外に何の実績もないよ。
悲しい事に沖縄でも、本部御殿手の故上原清吉先生よりもフルコンタクト空手優勝者の方が、上のようにみられています。
せっかく、沖縄の600年の古伝空手の歴史があるのにね。貴重な技法が眠りについている状態です。
勿体ないんです。それを再現しようともがいている状態なんでね。その程度ですよ。
前に「沖縄に来い」とか、「ナイフかしてやるから、片腕で相手してやる」なんて言ってたけど、あなたの言う通り一道場を任されている師範の言葉じゃないです。
最低だったと反省ですよ。
だから、何でも気のすむようにしていいです。
今後、あなたの事を悪く言ったりはしません。
投稿: 四番弟子 | 2010年9月18日 (土) 08時11分