広島市がJR可部線の可部―旧河戸間(安佐北区)の電化延伸について来年度中の着工を目指す方針を初めて示したことを受けて、旧河戸駅周辺の住民からは22日、念願の「鉄路復活」への期待と、電化延伸を生かしたまちづくりへの決意の声が上がった。
「電化延伸が現実味を帯びてきた」「市から具体的な着工時期が示されたのは大きな前進」。22日午前、18日夜に開いた「河戸まちづくりフェスタ」の後片付けに集まった住民7人は、笑顔だった。
フェスタは河戸地区まちづくり協議会が一昨年から開く。今年も、部分廃止前の可部線の映像を流すなどして電化延伸実現の機運を高めた。沖中巧会長(72)は「電車が来ても恥ずかしくないまちづくりを進める」と話した。
ただ、JR西日本は「検討段階」とし、電化延伸に踏み切るかどうかの明言を避ける。可部駅・河戸駅間電化促進期成同盟会の平盛儀範会長(84)は「利用促進策やそのための組織づくりなど、地元に何ができるかを考え、実現を訴えていく」と気を引き締めていた。
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