再送:〔情報BOX〕菅改造内閣・主要閣僚の横顔
*前原氏の肩書きを修正して再送しました。
[東京 17日 ロイター] 菅改造内閣の閣僚名簿が17日午後、正式発表された。主な閣僚の横顔は以下の通り。
●菅直人・首相(63)
山口県出身。東京工業大学卒業後、1974年に婦人運動家・市川房枝氏の参院選挙事務長を務めたことが政界入りのきっかけ。3回の落選の後、1980年の衆院選で初当選。薬害エイズ問題の究明で存在感を高める。「イラ菅」というニックネームが示すように、政界では短気な性格だと指摘する声もある。昨年9月の政権交代後は副総理として鳩山由紀夫前首相を支えながら、国家戦略担当相、財務相を歴任。鳩山氏の辞任に伴って2010年6月に第94代首相に就任した。7月の参院選では自身の消費税発言が世論の批判を浴びて大敗。小沢一郎・元民主党幹事長との一騎打ちとなった9月の党代表選で小沢氏に圧勝、首相続投を決めた。
●仙谷由人・官房長官(64)
徳島県出身。東京大学在学中に司法試験に合格し、25歳から弁護士として活動。1990年の衆院選に当時の日本社会党から出馬し初当選。民主党では、政策調査会長や幹事長代理などを歴任。国政に携わりながら、2002年にはがんのため胃の摘出手術を受け、その様子を週刊誌に手記として寄せた。昨年9月の政権交代後は行政刷新担当相として事業仕分けを指揮して存在感を高め、2010年1月に国家戦略担当相に就任。6月の菅政権発足で官房長官に就任した。趣味は料理、テニス。
●野田佳彦・財務相(53)
千葉県出身。早稲田大学政経学部、松下政経塾を経て、千葉県議会議員を務めた。1993年の衆議院選挙に当時の日本新党から立候補し初当選。民主党では広報委員長や党幹事長代理を務めた。昨年9月の政権交代で財務副大臣に就任。2010年6月の菅政権発足で財務相に昇格した。財政規律を重視し、税制抜本改革にも意欲を見せる。円高が日本経済に与える影響に懸念が広がる中で、9月15日に6年半ぶりとなる為替市場介入を決断した。
●玄葉光一郎・国家戦略担当相(46)
福島県出身。上智大学法学部卒業後に松下政経塾に入塾。1993年の衆院選では無所属で初当選、その後新党さきがけに入党。96年に民主党結成に参画。2010年6月菅内閣で政策調査会会長・内閣府特命担当大臣に就任。民主党内「七奉行」の1人に数えられる。妻の父は佐藤栄佐久前福島県知事。座右の銘は「不失恒心」。趣味は映画観賞。
●前原誠司・外相(48)
京都府出身。京都大学法学部卒業後に松下政経塾に入塾。京都府議を経て1993年の衆院選で日本新党公認・新党さきがけ推薦で立候補し初当選。民主党結党に参加後は2005年の衆院選での大敗後に党代表に選出。06年ライブドア事件に絡むメール事件の責任を取り、同年3月に代表を辞任。昨年9月の政権交代で国土交通相に就任。八ッ場ダムなどの建設事業について「マニフェストに書いてあることなので(事業を)中止します」と明言、日本航空については私的整理の手法を模索したが、国会答弁で「法的整理しないとは言っていない」と発言するなど、注目を集めることが多かった。趣味はSLなど鉄道。
●大畠章宏・経済産業相(62)
茨城県出身。武蔵工業大学(現東京都市大学)工学研究科修士課程終了後に日立製作所に入社。原子力プラントの設計を担当する一方で労組役員として活動し、1986年茨城県議会議員当選、90年の衆院選で日本社会党から初当選。座右の銘は「至誠一貫」。趣味は剣道、水泳、山歩き。
●海江田万里・経済財政担当相(61)
東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、経済評論家として活躍。1993年衆院選で日本新党から初当選。96年旧民主党結党に参加。今回の民主党代表選では立候補への意欲が一時取りざたされたが、最終的に小沢一郎元幹事長を支持した。座右の銘は「人生意気ニ感ズ」。趣味は絵画鑑賞、映画鑑賞、読書、漢詩。
●自見庄三郎・郵政・金融担当相(64)
福岡県出身。九州大学医学部卒業後、同大医学部講師などを経て1983年衆院選で自民党から立候補し初当選。97年第2次橋本改造内閣で郵政大臣に就任。2005年の郵政国会で反対票を投じ、9月の衆院選では自民党の公認を得られず落選、勧告処分を受けて離党。07年国民新党公認で出馬、当選し党副代表に就任。ことし6月亀井静香郵政・金融担当相の辞任に伴い入閣した。
●片山善博・総務・地域主権推進担当相(59)
岡山県出身。東京大学法学部卒業後に自治省入省。1999年鳥取県知事に立候補し初当選。2期務め、2007年に退任し慶應義塾大学院教授に就任。知事在任中は元宮城県知事の浅野史郎氏や元岩手県知事の増田寛也氏などと並び、地方分権を進める改革派知事として知られた。03年に元東芝会長の西室泰三・地方分権改革推進会議議長が国から地方に対する税源移譲の実施先送りの意見書を提出した際、民主的な手法でないとして鳥取県として東芝製品の購入ボイコットを示唆した経緯がある。
●馬淵澄夫・国土交通・沖縄及び北方対策相(50)
奈良県出身。横浜国立大学工学部卒業後、三井建設社員などを経て2003年の衆院選で民主党から初当選。マンションなどの耐震偽装問題ではマンションの現場に足を運び関係者から直接事情聴取するなど徹底的な調査を行い、国会での証人喚問などで関係者を厳しく追及し頭角を現した。昨年9月の政権交代で国土交通副大臣に就任。政権公約である高速道路無料化の実現に向け尽力したほか、道路の中期計画について国交省が隠していた「需要推計」を暴露するなど道路行政の実態究明を進めた。
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