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【格闘技】

亀田大毅VS坂田健史あと2日 前哨戦は互角?

2010年9月23日 紙面から

坂田戦は圧勝や!色紙に「圧勝」と記した大毅=10日午前10時26分、東京都内の亀田ジム

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 “因縁の対決”まであと2日。WBA世界フライ級王者亀田大毅(21)と元同級王者坂田健史(30)は、好対照なキャラクター対決でもある。亀田3兄弟の次男として、デビュー前からパフォーマンスなどで注目を集めてきた大毅。対する坂田は、まじめで堅実、拳だけで世界の頂点に駆け上がった。本紙は両者に同じ質問を12項目用意。前哨戦として、試合の予想から翌日の紙面の見出しまで“12ラウンド”にわたり対決。さて、勝つのはどっち?(森合正範)

 大毅「圧勝!」

 坂田「うーん、激しい打ち合いになるかな」

 どんな試合になるのか−。自信満々に即答する大毅。しばらく考えて、勝敗ではなく展開を予想する坂田。この問いに対する答えだけでも両者の性格の違いがくっきり出た。

 大毅はかつて協栄ジムに所属し、両者はジムメートだった。07年に王者坂田の挑戦者として大毅が浮上。また、前王者デンカオセーンをめぐり、挑戦権を争ってきた。周囲から見れば“因縁の対決”。では、戦う者にとって、このカードをひと言で表すと…。

 大毅「因縁とか言うてほしいんやろ? でもな、本当に普通の試合やなあ。モチベーションは(2月の)デンカオセーン戦の方が断然上やったな。3度目(の世界挑戦)やし、負けたらボクシングやめなアカンと思ってたから。もう世界王者っていう人生の目標を達成したからな。気持ち的にはすごく楽やな。だから普通の試合、普通にやれば勝てる試合かな」

 坂田「やるべくしてやる試合ですね。亀田家との因縁とかは関係ないですけど、以前から(大毅と対戦する)想定はしてました。何度かそういう話が出ていたので、意識はしてましたよね」

「僕が勝ちます!」と闘志をみなぎらせた坂田=東京都内の協栄ジムで

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 若さとパワーの大毅。キャリアとスタミナの坂田。試合は序盤から互いの意地がぶつかり合う打撃戦になるだろう。最後に勝敗を分けるのは「気持ち」かもしれない。両者とも坂田のボクサー像について口をそろえる。

 大毅「頑張る選手やな。気持ちの強さって、技術とかパワーを覆すことあんねん。(坂田は)サムライっていう感じ。そこだけは怖いよな。オレは今までリングに上がると、急に虚弱になってた(笑)。勝たなアカン、世界王者にならなアカンって。小心者トップ5に入ってたな(笑)。王者になったことやし、もうこれからは自分のボクシングができる。スパーリングみたいに根性も力も全部出せると思うよ」

 坂田「僕は気持ちで戦うタイプ。周囲の期待も分かっています。この試合は集大成だし、最後のチャンス。今まで以上に気持ちを出して戦うつもりです」

 “虚弱体質”を打ち明けた大毅からは、人生の目標を達成した王者の余裕。坂田からはこれまでにないピリピリ感が伝わってくる。最後に試合翌日の本紙の見出しを予想してもらった。

 大毅「『大毅KO 初防衛成功』。間違いないやろ、これで決まりや」

 坂田「難しいなあ、『坂田やった! 王座獲った』って感じですかね」

 決戦まであと2日。紙面に躍る見出しはどちらになるのか。

 

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