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きょうのコラム「時鐘」 2010年9月23日
B級グルメが大人気である。関東の大会では43万人を集めたという。北陸でもコロッケやカレーが地域おこしの力になっている
かつて、映画にもB級と呼ばれた大衆娯楽作があった。芸術祭参加作品の高尚な「A級作品」と張り合ったりしない、分をわきまえた潔さがあった。後になって見直すと、そうした作品の方が、時代を映す鏡となるのである 明治維新は「A級の志士」がほとんど倒れ、新政府で大きな顔をしたのはB級志士ばかりだったともいう。B級がA級に成長することもないではないが、B級が愛されるのはA級がきちんと存在しているからである このごろ社会をにぎわす出来事は、日本がA級不在のB級社会になっている現実を見せている。特捜部のエリート検事が証拠隠滅容疑で逮捕される。国会議員や防衛次官経験者が刑務所に入る。B級が「A級づら」をした結果ではなかったか 過信させた側にも問題はある。だが、A級とB級を見極める判断ほど難しいものはない。「お前などC級」と言われそうで何とも怖い話である。やはり野に置けレンゲソウという名句の奥深さを思う。 |