郵便不正事件を巡る証拠品のフロッピーディスク(FD)改ざん事件で、最高検に証拠隠滅容疑で逮捕された大阪地検特捜部主任検事・前田恒彦容疑者(43)によるFD改ざんの可能性が、大阪地検検事正ら同地検内部だけでなく、上級庁の大阪高検部長にまで伝わっていたことが、検察関係者の話でわかった。
高検トップの検事長は把握していなかったとみられ、高検は地検に調査を指示しなかったとみられる。上級庁も不正の可能性を認識しながら、手を打たなかったことになる。
検察関係者によると、今年1月に開かれた厚生労働省の村木厚子元局長(54)(無罪確定)の初公判で、弁護側は証明書の作成日時に関する検察主張と、元係長の上村勉被告(41)(公判中)の自宅から押収したFDのデータを基に作成されたとする捜査報告書との日付が食い違うと指摘した。