生徒が居眠りしないハンガラム高校の秘密(上)
- 8日午前11時ごろ、ソウル市陽川区木洞にあるハンガラム高校で、生徒たちが英語の授業を受けている。教師は生徒たちの集中力を高めるため、机の配置を変えた。/写真=蔡承雨(チェ・スンウ)記者
今月8日午前、ソウル市陽川区木洞にあるハンガラム高校2年生の英語のクラスでは、窓側と廊下側の生徒が向かい合って座っていた。真ん中の列の生徒たちは、教壇の方を向いていた。
廊下側の一番前の席で授業を受けていたチャン・ヨンジさん(17)は、「先生がよく見えるし、討論式授業をする際にもクラスメートを見ながら話ができるのでいい。先生が机を動かし、席を決めてくれる」と話した。15分ほど過ぎると、窓側の一番前に座っていたキム・ソンフン君(17)が、教室の後ろの「高い机」に向かった。キム君は、「集中力が落ちてくると、ここに来て授業を受ける」と話した。75分授業の間、居眠りをする生徒は一人もいなかった。教師のソン・ユンジンさん(29)は、「わたしたちは、教師兼(授業の)デザイナーだ。席の配置はもちろん、教室のインテリアまで責任を持つ」と話した。ハロウィーンの日(10月31日)には、骸骨(がいこつ)の絵を教室の壁に張り、クリスマスにはツリーで教室を飾るという。ソンさんは、「すべて、生徒たちの集中力と興味を高めるためのもの」と話した。
この学校に限って言えば、「公教育の危機」という言葉は当てはまらなかった。教師は自ら教材を作成するなど、需要者である生徒に合わせた授業を行い、生徒たちも楽しく授業に参加する。授業中に居眠りをする生徒はほとんどいない。2年生のキム・ウンジュさん(17)は、「社会の時間に模擬裁判をし、美術の時間にコンピューターグラフィックを学ぶ。塾よりも学校の授業の方が楽しみ」と話した。この学校は、1997年の開校以来、学期ごとに生徒たちが教師を評価する「授業満足度調査」を行っている。社会科を教えるパク・ソンホ教監(教頭に相当)も、「生徒たちの評価を受ける際には、今も緊張する」と話す。