練習で左サイドを攻め上がる阿部(左)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(伊東朋子撮影)
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名古屋グランパスは21日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで、25日の清水戦(アウスタ)に向けて練習した。DF阿部翔平(26)は、筑波大の同級生で、日本代表に返り咲いたMF藤本淳吾(26)との対戦に、静かに闘志を燃やしている。
ミニゲームで阿部は、サイドを崩すと、中央に絶妙のパスを送り、寄せが甘いとみるとすかさず、シュートを試みた。18日の横浜M戦で、金崎の同点弾を演出した好調をキープしている。
清水には筑波大でともにプレーした、同じレフティーの藤本がいる。現在得点ランキング7位の9得点を挙げ、今月初めのキリン杯の日本代表メンバーに選ばれた。昨年まで苦しんでいたけがから復活し、活躍するライバルに、「仕掛け方やボールの持ち方がうまい。何より、ここ1番の勝負強さがある。代表で一緒にやりたい気持ちはあるが、自分の方がまだまだ」と謙遜(けんそん)しながらも、「点は取ってるけど(藤本は)PKが多い(4点)かな」と、ライバル心ものぞかせた。
清水とは、2カ月前の7月24日にホームで対戦したばかり。当時はグランパスが3位で、清水は2位。現在は、グランパスは首位に立ち、清水は5位に後退。それでも、阿部は、「調子を崩しているが、もともと強いチーム」と、気持ちを引き締めた。
藤本だけでなく、得点ランキング1位の11得点のFW岡崎、元チームメートのFWヨンセン、大学の1年先輩のMF兵働らが名前を連ねる攻撃陣は強力。「誰でも点が取れるイメージ」と、警戒している。
「とにかく動いてくる。マークを外さず、乗せないように注意したい」。DFラインが踏ん張って、先制できれば、自分たちのペースに持って行ける強みが、今のグランパスにはある。前回の対戦は持ち味を発揮して打ち合いになった。「見ている人が面白くて、さらに勝てばいい」。互いに実力を認め合う好敵手にも、DFラインの突破は許さない。 (伊東朋子)
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