東京中日スポーツ 55周年企画
55周年イヤーの記念事業や紙面企画をご紹介します
トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事
【大リーグ】松坂、迷走…日米300登板飾れず 日本人最悪 7戦連続4失点以上2010年9月22日 紙面から
【ボストン=マイケル・シルバーマン】怪物の迷走はどこまで続くのだろうか−。レッドソックスの松坂大輔投手(30)は20日、オリオールズ戦に先発。5四球を与えるなど6イニング1/3を6安打4失点で6敗目を喫し、2年ぶりの2ケタ勝利は3試合連続でお預けとなった。「登板7試合連続で4失点以上」は、00年の吉井理人(当時ロッキーズ)の6試合連続を抜いてメジャー日本人投手ワースト。日米通算300試合の記念すべき登板も、松坂に笑顔が戻ることはなかった。 地区最下位を相手にも、本来の投球を見いだせなかった。松坂は「調子は良くも悪くもなかった」と話したが、三者凡退は6回のみ。好調時は150キロ台中盤を計時する直球は150キロに届くことも少なく、制球も定まらない。バリテック捕手はプレーボールから11球連続など、初回から22球中19球も直球系の球を要求。背番号「18」のリズムを整えようとしたが、“恋女房”の苦心も実らなかった。 「負けたという結果がすべてだと思う」。松坂は会見で唇を震わせながら声を絞り出した。7試合連続で4失点以上を喫した理由を聞かれ「1つや2つじゃないと思うけど…。分からない」。原因不明のブラックホールに迷い込んだ。 今季前半に悩んだ“四球病”の再発も深刻だ。これで3試合連続4与四球以上。この日は5与四球のうち2走者の生還を許したことが2−4の敗戦に直結し、フランコナ監督は「四球の走者が生還する方法はいくらでもある。セットポジションの投球も強いられるしね。四球はそれだけで投球を難しくするんだ」と腕組みを解かなかった。 2−4で敗れたチームは、ワイルドカード首位レイズに6・5差。松坂にとってメジャー4年目で初のプレーオフ出場を逃すのは時間の問題だ。さらに、現状のままなら予定される残り2試合の登板での2ケタ勝利達成も微妙な状況。悩める“平成の怪物”が目覚める日は来るのだろうか。 (ボストンヘラルド紙記者)
|