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【プロ野球】

巨人・坂本サヨナラで30号 「優勝あきらめていない」

2010年9月22日 紙面から

巨人−横浜 12回裏1死、左中間に30号サヨナラ本塁打を放つ坂本。捕手橋本 ナインの手荒い祝福を受ける坂本(6)=東京ドームで(斉藤直己撮影)

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◆巨人4−3横浜

 打った瞬間、右手を突き上げた。巨人の坂本は打球の着弾点を確かめないまま、味方ベンチに向けて両手でガッツポーズを決めた。延長12回1死。真田の直球をとらえて、左中間席の上段に突き刺した。今季3本目のサヨナラアーチで、球団の高卒4年目として王、松井以来となる30号に到達。引き分け間際の試合を一振りで白星に替えた。

 何という勝負強さだろう。シーズン3本目のサヨナラ弾は王、亀井に並ぶ球団最多記録。レギュラーに定着して3年目で通算5本目のサヨナラ弾。「基本的に直球のタイミングで待っています」。自身の間合いに来た球を打ち損じない技術の高さ。土壇場で平常心を保てる度胸の良さ。「一生懸命戦っている甲斐がありました」。お立ち台でファンの歓声を一身に浴びた。

 本塁打を快調に増やす一方で、打率により重きを置いている。昨季の3割6厘に対して、現在は2割8分台ではあるが、1番打者として何が大事か分かっている。「本塁打と打率のどちらを取るかと言えば、1番なら打率でしょう」。だからこそ、いつも「後ろにつなごうと思っている」と繰り返す。

 11回2死二塁の守りでは、二遊間の打球に横っ跳び。中前に抜けるのを防ぎ、勝ち越し点を横浜に与えなかった。原監督は「ああいう気持ちが大仕事につながる。感動の一打を打てるのは偶然じゃない」と戦う姿勢をたたえた。

 ラミレス、阿部、小笠原に続いての30号到達。これでチームは4人が30発以上。同一チーム4人の30発以上はプロ野球タイ記録(過去6度)だ。「まだ誰も優勝をあきらめてない」と坂本。リーグ4連覇の灯が消えるまで、切り込み隊長として戦い抜く。 (永山陽平)

 

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