記事入力 : 2010/09/22 16:50:36
【コラム】フランスがドイツに勝てない理由(上)
最近欧州ではドイツとフランスの経済モデル論争が話題だ。フランスの経済閣僚が「ドイツは低賃金を土台に輸出中心の経済政策を取っているため、ほかのEU(欧州連合)加盟国が被害を受けている」とけんかを売ったことがきっかけだった。ドイツは「言い掛かりだ」と反論した。
さまざまな経済指標を見ると、フランス経済はドイツに太刀打ちできずにいる。第2四半期(4-6月)の経済成長率は、ドイツが2.2%だったのに対し、フランスは0.6%にとどまった。ドイツは昨年、貿易収支が1194億ユーロ(約12兆9000億円)の黒字だったが、フランスは379億ユーロ(約4兆1000億円)の赤字だった。
一方、勤労者の1時間当たり平均賃金はフランスが32ユーロ(約3470円)で、ドイツの27ユーロ(約2930円)を20%上回る。フランスの高賃金は賃金上昇率が生産性向上率を上回る状況が続いてきたからだ。最近3年間、フランスの勤労者の生産性向上率は年平均0.5%にとどまったが、賃金上昇率は同3.2%に達した。ドイツは賃金上昇率(年1.4%)と生産性向上率(年1.2%)が似たような水準だ。フランスの高賃金の要因は戦闘的な労働組合の存在だ。2005-09年の人口1000人当たりのストライキ発生日数を比較すると、フランスの132日に対し、ドイツはわずか6日にすぎない。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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