20日、さいたまスーパーアリーナで行われたプロボクシング世界戦は、WBA世界スーパーフェザー級王者、内山高志(30)=ワタナベ=が、同級5位ロイ・ムクリス(インドネシア)を5回2分27秒TKOで下し、2度目の防衛に成功した。
冷静な内山が序盤から有効打を重ねてペースを握り、5回に強烈な右フックを直撃。棒立ちになった相手を連打で仕留めた。「練習通りにできた」と自身に合格点を出した内山はこれで16戦全勝、世界戦3連続KO。陣営は次戦で、暫定王者ソリスなど世界的な知名度のある大物選手との交渉を予定している。
内山が「そのための準備をしている」と意欲を見せれば、渡部均会長も「今の内山なら誰が相手でも今日のような差が出る。条件次第では海外に行ってもいい」と強気で挑戦者を選ぶ構えだ。
また、WBC世界スーパーフライ級王座決定戦は、1位の河野公平(30)=ワタナベ=が2位のトマス・ロハス(メキシコ)に0−3の判定で敗れ、王座獲得に失敗。「相手がうまかった」と肩を落とした河野だが、今後の進退は「今は何も」と保留とした。 (片岡亮)