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【社会】

ラジオ会館 建て替えへ 来夏めど閉館

2010年9月22日 13時55分

築約50年で建て替える秋葉原ラジオ会館=22日午前、東京都千代田区外神田で

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 電気製品店が軒を並べ、近年は「オタク文化」の店が集まる東京・秋葉原の「秋葉原ラジオ会館」が、老朽化のため来年夏をめどに閉館し、建て替えることが決まった。ビル所有会社が二十二日午前、テナント説明会で明らかにした。半世紀にわたり「アキバ」の顔として親しまれてきた「ラジカン」は、二〇一三年にも装いを新たに再出発する。 (中山高志)

 ビル所有会社によると、ラジオ会館は一九六二年、秋葉原初の高層ビルとしてJR秋葉原駅前に建設され、七二年に増築されて現在の姿になった。地上八階、地下一階建てで、延べ床面積は約一万平方メートル。現在は二十三店舗が入居している。

 オープン当初は家電、電気製品の店が多かった。その後はオーディオ、パソコンなど、時代の流れとともにテナントの主流も変化。近年はフィギュア(人形)やトレーディングカード、関連書籍などを販売する店が増えた。

 一方、築後約五十年が経過したビルは老朽化が目立ち、現行の耐震基準を満たしていないことなどから、東京都から改善指導を受けていた。同社は、テナント契約の更新時期が集中する二〇一四年ごろをめどに大規模改修工事を模索したが、都から早急な対応を求められ、建て替えを決めた。

 今後は来夏をめどに閉館。継続入居を希望するテナントについては臨時移転先を探し、数年後のリニューアルオープン時に再入居してもらう。新しいビルは九〜十階建てと現行とほぼ同規模。同社の担当者は「テナントや来場者の安全を考慮し、苦渋の決断をした。しばらく迷惑をおかけするが、必ず再開するのでご了解いただければ」と話している。

 一方、説明会でテナント側からは「建て替え時期について、東京都と交渉の余地はないのか」「具体的な提案がなく納得できない」など厳しい声も相次いだ。

(東京新聞)

 

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